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日常に溢れる愛と、同時に流れる悲哀【狐】

ラジオシアター~文学の扉
毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

 今週も先週に引き続きゲストに女優の綿引さやかさんをお迎えして、新美南吉の『狐』をお届けしました。

じんわりと温かい親子愛、どことなく作中に漂う悲哀、新美南吉特有の空気感が溢れている今作、いかがでしたでしょうか。
「温かさと共に、ちょっとした不気味さも感じるような気がします」と綿引さんも仰っていましたが、その独特な世界観が魅力的で作品に不思議と引き込まれていきますよね!

文六と男の子のやり取り、そして文六とお母さんのやり取り、綿引さんと朋子さんの息の合った掛け合いが心地よく、情景が自然と浮かび上がってきます。
母親の愛、子供の愛、家族の愛。
純粋さ、愛と絆に溢れた温かさが全面に流れつつ、永遠ではない切なさや儚さのような、どこか切なさもあるリアルな空気感。
お二人の絶妙な会話の温度差にも、なんだか胸がジンと熱くなります。

「雷さまにおへそを取られるよ!」
「夜に口笛を吹くとヘビが出るよ!」
文六のように、私も小さい頃は色々な迷信を信じてよく不安になっていたなぁと、作品に触れて懐かしい記憶が蘇ります。
きっと同じようなご経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ささやかな日常を、深く、様々な角度から汲み取れるように描かれている新美南吉の作品。
子供時代に読んでいた他作品も、改めて今読み返してみると違った視点で感じられるものがありそうです。
私も小さい頃に好きだった『手袋を買いに』を、さっそく読み返してみようと思います!

by 永瀬千裕

~ゲスト・綿引さやかさんオススメの本~
◯『赤毛のアン』/モンゴメリ

 

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