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おもちゃから考える人権▼人権TODAY(2019年2月16日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは…『おもちゃから考える人権』

“おもちゃ”と“人権”~“グッド・トイ”とは?

今月2日に「東京都人権プラザ」で「みんなで遊ぼう!おもちゃからじんけんを考える」というイベントが行われました。
会場は家族連れを中心に賑わっていましたが、障害のあるお子さんやお年寄りの方なども参加されていて、それぞれが様々なおもちゃを手に取って楽しまれていました。
最後は皆で力を合わせ、積み木で大きなナイアガラの滝を作って、ドミノ倒しのように崩すというクライマックスが訪れました。

色々な人や世代が混ざって遊ぶ…。
ここに“おもちゃ”と“人権”を結び付けるポイントがあります。

この日は、その辺りを詳しく教えてくれる講座も開催されました!
題して、「子どもも大人も楽しめる!「みんなで遊べる」おもちゃのはなし」です。

★認定NPO法人 芸術と遊び創造協会 橘高春生(きつたか はるみ)さん
良質のおもちゃと遊びの普及によって、誰もが幸せを感じる社会を継続的に作ることを目指しております。良質なおもちゃというのはですね。誰もが一緒に遊べるようなおもちゃ、誰でもコミュニケーションが豊かになるおもちゃになるんです。

そうしたおもちゃを“グッド・トイ”と言います。
例えば「モニュメントさざなみ」というおもちゃ。
http://goodtoy-guide.com/?pid=61015635
木製の玉がさざ波をかたどった木の坂道をコロコロところがりながら、軽やかで優しい音のグラデーションを奏でるわけですが、このおもちゃなら聴覚障害のある方でも、見て楽しめ、視覚障害のある方でも、音を楽しめるわけです。
色んな人が一緒に遊べる、そんなおもちゃには強い力があります。

★認定NPO法人 芸術と遊び創造協会 橘高春生(きつたか はるみ)さん
誰かと一緒に仲良くなりたいな~。そんな思いがあると、そのおもちゃの力はどんどん発揮されていきます。
ねえ、大好きなあの人と楽しみたい!そんな気持ちがあると、誰もが一緒にといったことが可能になるんです

子ども達の成長には、遊びによる潤いや学びが必要です。
“グッド・トイ”によって「遊びの“栄養失調”をなくす」ことは即ち“人権”を守ることにもつながるわけです。

超高齢社会とおもちゃ~“アクティビティ・トイ”の役割

一方で“おもちゃ”は、世界でも類を見ない“超高齢社会”である日本の中でも、重要な役割があるんです。
“グッド・トイ”の中でも“アクティビティ・トイ”と呼ばれ、高齢者施設で活躍するおもちゃがあります。

★認定NPO法人 芸術と遊び創造協会 磯忍(いそ しのぶ)さん
“アクティビティ・トイ”は、こんな子どもっぽいの嫌よというものは持って行かず、大人の人が見て、ワクワクドキドキ、楽しい気持ちになれるものというのを選んでいます。
で、また、決まったルールがおもちゃって必ず書いてあるんですけど、高齢者の方も障害者の方も、その通りに遊ぶのは難しいものも多々あります。
特に日本で高齢者向けと言って出ているおもちゃってあまりありませんので、子ども向けに出ているものをこういう遊び方にしたら、お年寄りも楽しめるよね~ってことを考えながら、例えばその人の障害の程度とかに合わせて、おもちゃを選んで使っているということになります。

“アクティビティ・トイ”には大きく3つの効果があると言います。
まずは、手や指、足などを動かす、「運動的な効果」。

こちらの「ピックアップコーン」は、高齢者のリハビリ用として、指でつまむ行為を促すために開発されました。
http://goodtoy-guide.com/?pid=87618512
6色の円錐型のピースは、赤から順に直径が広くなっています。大きな角度になるほどつまむことが難しくなるため、指先の力とコントロールが促進されます。

続いての効果は、認知症の症状を和らげたり、予防にもつながったりする「心理的・脳活性化効果」

そして最も重要なのが、「コミュニケーション効果」。おもちゃで一緒に遊んで、楽しい体験を共有することで、同じ高齢者施設の仲間やスタッフとの距離を縮めたり、子どもや初対面の人との交流を促すというわけです。

例えば「サボテンバランスゲーム」というおもちゃ。
http://goodtoy-guide.com/?pid=87621919
1つずつパーツを積み上げながら、サボテンが倒れないようにバランスを競うゲームで、大人も子どもも一緒になって楽しめます。

磯さんたちは東日本大震災の後、おもちゃを持って被災地の老人施設などを回ったそうですが、その際も“アクティブ・トイ”が大きな役割を果たしたと言います。

★認定NPO法人 芸術と遊び創造協会 磯忍(いそ しのぶ)さん
最初はおもちゃいっぱい出して、こんな遊び方するんですよ~みたいな感じで遊んでいたんですが、徐々に皆さんが自分の心の内というのを話して下さるようになりました。
私も震災の時はここの施設に居てちょっと怖かったわ~とか、私もね~命助かっただけありがたいと思ってるの~と、最初は気丈に振舞われるんですが、でもやっぱりちょっと怖いわね~とか、この先不安だわ~とか、お友達が亡くなったのよっていうお話をされるようになったんですね

認知症を不安に感じるお年寄りから障害をお持ちのお子様まで、人が人らしく暮らしていくために、“おもちゃ”の果たす役割は、今後益々大きなものとなっていくかも知れませんね。

*「東京都人権プラザ」
℡03-6722-0123
https://www.tokyo-hrp.jp/

担当:松崎まこと(放送作家/映画活動家)