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「原発ゼロは郵政民営化より簡単。できることをやらずに憲法改正とは…」小泉純一郎元総理

久米宏 ラジオなんですけど

TBSラジオで毎週土曜日、午後1時から放送している「久米宏 ラジオなんですけど」。
2月23日(土)放送のゲストコーナー「今週のスポットライト」では、あの小泉純一郎元総理をお迎えしました。実はずいぶん前からお声をかけていたのですが、「原発ゼロ」を訴える講演会でずっと全国各地を回っているのでなかなか難しだろうと思っていたのです。それが今年に入って急展開、出演が実現することに。本当にTBSラジオに来るのだろうか? なんて久米さんも半信半疑でこの日を迎えました。

小泉元総理

小泉純一郎さんは1942年、神奈川県生まれ。慶応義塾大学を卒業後、福田赳夫元総理の秘書を経て、1972年の衆議院議員総選挙で初当選。厚生大臣や郵政大臣を歴任したあと、2001年の自民党総裁選で勝利。5年5ヵ月の間、内閣総理大臣を務め、郵政民営化など構造改革を推し進めました。2009年に政界を引退したあとは、2011年の福島原発事故をきっかけに「原発ゼロ運動」に精力的に取り組んでいます。「3.11」が近づいていることもあって新聞などで原発関連のインタビューをよく目にするようになっていました。でも本当は、いまの安倍政権をどう見ているのか? 野党勢力については? といった話も聞きたいところ。そこを久米さんがどう引き出すか。

スタジオ風景

「政治信条がいくつかおありになって、その中のひとつに、日本とアメリカの関係は最も重要な二国間関係であるというお考えがあるのは存じ上げているんですが。小泉さんにぜひ一度お伺いしたいと思ったのは、いまのトランプ大統領についてどうお思いになっているのかというのを聞きたかったんです」(久米さん)

「この人と付き合うのは難しいだろうな。でも仲良くしなきゃいけないんだよ」(小泉さん)

「あれと付き合うのは至難の業でしょ」(久米さん)

「だから安倍さんも苦労してると思うよ。仲良くしなきゃいけないんだけれども、どうやって仲良くしたら…。単なる仲良いのと違うからね、同盟関係で。世界の目もあるからね。これは難しいと思うよ。トランプさんは実に個性的な方なんだけどね…」(小泉さん)

「個性的ですよね(笑)」(久米さん)

「日本の道徳観念というか倫理観念は『論語』から出ているのが多いんですよ。その論語の第一番は、学びて時に習うとか、朋(とも)遠方より来る、また楽しからずやとか。その最後はね、人知らずして憤らず、また君子なるかな。人が自分のことを理解してくれなくても、批判しても、憤らない。これが君子だというのが論語なんだ」(小泉さん)

※『論語』より
 「学びて時に之を習ふ。また説(よろこ)ばしからずや。 朋(とも)有り、遠方より来たる。
  人知らずして慍(うら)みず、また君子ならずや。」

小泉元総理

「こういう論語の倫理観とか道徳観念から比べると、ちょっと外れた人でしょ。批判するとすぐ批判し返すでしょ」(小泉さん)

「諸外国も困ってるんですけど、アメリカ国内も、記事によっちゃ、このまま放っておくと南北戦争がもう一回起きるんじゃないかって心配している人さえ…」(久米さん)

「そこまではなんないけどね(笑)」(小泉さん)

「いや、分かりませんよ。これだけ分断が進んじゃって、女性蔑視はするわ、人種差別はするわ、貧富の差は拡げるわ。これは武器を持って戦うやつが出てきても不思議じゃないと言うような人さえ出てくるありさまだと僕は思っていて。これは冗談じゃないかなと思うくらい極端ですよ、あの方」(久米さん)

「ま、そこまではしないでしょ。周りがやっぱり注意するから。自分ひとりじゃないから。会社とは違うから」(小泉さん)

久米さんの最初の質問はトランプ大統領という意表を突いたスタート。そして続いて安倍総理の話題に。

久米宏さん

「小泉さんが総理になったときに、ほとんど何の役職の経験もなかった安倍さんを幹事長に抜擢して、あれが安倍さんがいまの総理に上りつめるきっかけだった…ですよね? で、いま安倍さんが総理大臣になってもしかすると記録的な長期政権になるかもしれないってことになってますけど、ま、言ってみれば小泉さんのお弟子さん筋…って言い方であってます?」(久米さん)

「いや、それはあってないね。政治家は全く違うもん。政治家はみんな個人、独立した政治家だから考えがあります」(小泉さん)

「兄弟分筋?」(久米さん)

「兄弟分っていうか、ま、先輩というところだろうな」(小泉さん)

「じゃあ、後輩筋」(久米さん)

「政界に入ったのは私のほうが早いからね、後輩とは言えますよね。政治家同士はね、親しくしてもね、そらあ、派閥時代の親分子分的な関係はあるけど、大事な役職に就けばそれ一個の政治家として独自の行動をしますよ」(小泉さん)

「いま長期政権で『一強』なんて言い方も世間ではされているんですけど、小泉さんの安倍評はいかがですか?」(久米さん)

「一強ってよく言うけど、そんなことないですよ」(小泉さん)

「あ、そう?」(久米さん)

「うん。一強でも何でもない」(小泉さん)

「じゃあ、多弱」(久米さん)

「黙ってる人が多いというのはあるかもしれないけどね。自民党内はそんな一強は通じないですよ」(小泉さん)

「何でみんな黙っている人が多いんですか。自民党内の自由な発言は極端に減りましたね、ここのところ。昔はいろんなことをあちこちでポコポコ言う人があったのが自民党なんですけど、最近もう、おっしゃってるのはおひとりだけですから」(久米さん)

「それはね、中選挙区時代と小選挙区時代の違いだろうな。中選挙区はね、一政党から3人か4人出てくるんだから。何言っても自由なの。それでまとめていくので派閥もあった。小選挙区はひとりしか当選できない、まとまらなきゃいけない」(小泉さん)

「小泉さん、大反対してたんですよね、小選挙区制導入には」(久米さん)

「そう。あれはね、いわゆる平議員ね、陣笠議員とも言うけど、平議員にとってはね中選挙区のほうがいろんなこと言えるから、批判できるしいいんだけど、小選挙区のほうは執行部になれば小選挙区というのは非常にいいなと、党内でもまとまってやっていける。多数派を支持すればだいたい少数派はなかなかものは、中選挙区時代とは違って言いにくくなる部分がある。どんな選挙制度も一長一短あるんだけども、かといって小選挙区になれば何も反対できないというのじゃない。もう自由に言えばいいんだから」(小泉さん)

「話を戻しますけど、安倍さんという方は総理の器としてはどう評価していらっしゃいますか?」(久米さん)

「総理になれば総理の器になるんだよ」(小泉さん)

「ほんとに?!」(久米さん)

「うん。誰だってそうですよ。個人の個性の総理の器なんですよ。判断してやっていくわけだから、勉強してるわけだから。誰だって総理の器っていうのがあるんだよ。それがいいかどうかは別だよ」(小泉さん)

「そこなんです。いいかどうかは別だって、そこを聞きたいんですけど。優・良・可は古いですけど、5・4・3・2・1ぐらいの点数をつけるとして、5がトップだとして、いまの総理大臣の5・4・3・2・1の評価は小泉さんはどのぐらいの点数だと?」(久米さん)

「いや、何点だとかいうのは言わないけど…」(小泉さん)

「じゃあ、優良可」(久米さん)

「それはね、もったいなと。私は。よく判断力が悪いって言ってるんだけど。いま『原発ゼロ』を総理が言えば、与野党一致して自然エネルギーを活用して日本を発展させようという状況になるんだよ。そういう状況になっているにもかかわらず原発にこだわっている。これはおかしいなと。それはもったいないんだよ」(小泉さん)

「それは勇気の問題でしょ。だって経団連の会長が『どうも原発と原爆を勘違いしている人がいて困るんだ』って言ったというのはご存知だと思いますけど、結局今度の東海第2原発も再稼働するといって地元が猛反発してますけど、日本の財界と原発開発の儲けみたいなものは絶対切り離せない、ばっちりカネで結びついちゃっていて、どうにもこうにもしょうがないってことは安倍さんは知ってるからじゃないですか。これ切ると自民党にカネが入ってこなくなっちゃうし、最大のバックアップの経済団体がついてこなくなっちゃう、原発ノーと言ったら」(久米さん)

「そんなことない」(小泉さん)

「ほんとに?」(久米さん)

「うん。経済界が支援しないと自民党はない、そんな思っている議員はほとんどいないですよ」(小泉さん)

「政党助成金だけで十分ですか」

「助成金はあるし、(経済界を)全部敵にするわけじゃないから。原発会社が支援しない? そんなのなくたっていいと思ってますよ、ほとんどの議員は」(小泉さん)

「いや、原発産業って裾野が広いですから」(久米さん)

「広いったってどうってことないですよ。国民全体を考えれば原発産業なんてたいしたことないですよ」(小泉さん)

ここまでのところで小泉さんのトーンもだいぶ暖まってきました。久米さんはさらに続けます。

スタジオ風景

「この間、国民投票を研究している方がいらっしゃって、日本ってまだ国民投票って国始まって以来、1回もやったことがないんですよ。今度は沖縄県で県民投票がありますけど。この国民投票をいきなり憲法改正でやるのはあまりにも未経験で危険だから、1回リハーサルをしたほうがいいんじゃないか。そのリハーサルのテーマとして、『原発ゼロ、是か非か』。もちろん『どちらでもない』っていうのを付けてもいいんですけどね、こういう国民投票を1回やってはどうかという話をこの番組でしたことがあるんですけど、これをやったらたぶん75%は『原発ゼロ』賛成ですよ、日本人は。いまの心情でいえば」(久米さん)

「そうだろうな」(小泉さん)

「でも原発ゼロにはしないんですよ、内閣総理大臣が。これはやっぱり経済界にお尻を向けて寝ることができないからじゃないんですか?」(久米さん)

「そうとは思わないね。こういう状況にもかかわらず、総理が原発ゼロをできる状況を逃がしてるからもったいないって言ってるんだ、私は。やろうと思えができるんだけど、本人はやっぱり原発は必要と思っちゃってるんだから。総理自身が。私みたいに、原発なんかなくたってやっていけるじゃないかと」(小泉さん)

「あれはカネじゃないんですか。原発必要だと総理は思ってる…」(久米さん)

「うん。50数基あった原発、40基ほど稼働していた。しかし事故が起こったあと2年間はたった2基しか動いてなかった。2011年3月から2013年9月まで2年半。そして2013年9月から2015年まで2年間、原発ゼロ」(小泉さん)

「それで停電はなかった」(久米さん)

「1日も停電ない。やればできるのに何でやらないのかと。こんないい状況を何で生かさないのか。だからそれは分からないんだよ。しかし、いずれときが来れば日本は原発ゼロをやっていけると思うよ」(小泉さん)

「ときが来ればね。いまの総理大臣は、無理だってあちこちでおっしゃっている」(久米さん)

「もうそれは無理だよ、あれだけ言っちゃってるんだから。推進だ、必要だって言ってるんだから」(小泉さん)

「小泉さんだって言っちゃったじゃないですか。推進だ、必要だって」(久米さん)

「事故前ね。しかし、過ちを改めざる、これを過ちという。改めたんだよ。過ちを改むるに憚(はばか)ることなかれ。あの事故を見て原発は安全じゃないと分かったわけだ」(小泉さん)

「でも小泉さんが言っても言うことを聞かないんだったら、安倍さんは舵は切りませんね原発ゼロに」(久米さん)

「現在はね。安倍総理は切らないよ。しかしこの先の将来は、私は切ると思うね。原発ゼロの時代をつくるよ」(小泉さん)

「参議院選は、原発ゼロを掲げて一人区で野党が結束すれば勝てると小泉さんはおっしゃってますけど」(久米さん)

「そりゃそうだろうな」(小泉さん)

「小泉さんがコーディネーターをやって野党をまとめたら?」(久米さん)

「もう私は実際の選挙活動や政治活動には加わらない」(小泉さん)

「野党に会って『キミたちなんとかしろよ』と」(久米さん)

「そんなこともう、余計なことするなって言われるから、しないよ(笑)。もう引退してるんだから、私は」(小泉さん)

「ここにいる堀井美香はですね、秋田の特定郵便局長の家に生を受けまして(笑)」(久米さん)

「ああ、そうかあ(笑)。もう私は敵だと思われちゃってるんだ」(小泉さん)

「そんなことない(笑)」(堀井さん)

「いまラジオを聴いている若い人は、郵便局ってものはどんなものだったか、郵政省がどんなもんだったかってほとんど知らないです。全国津々浦々に郵便局があって、ないところには特定郵便局があり、こんなところにポストがってところにポストがあって、もう全国に郵便配達網を作り。それにも増して、郵便貯金ですよ。ほぼ普通の家庭はまず貯金するんだったら最初は郵便局。つまり郵便局を見る限り、共産主義国家だったんです、日本は。まさに国営システムですから。国営企業、郵政省。あれを民営化するってことは…。国営企業の郵便局をぶっ壊して全部民営化するって、普通の人にはできないんです」(久米さん)

「それはできないですよ。私が総理だからできたんです。全政党が民営化に反対したんだよ。自民党は特定郵便局長会、野党は全逓、全逓信労働組合。全郵政(全日本郵政労働組合)もある。全政党が民営化に反対したのをやっちゃったんだから。総理っていうのは力があるよ」(小泉さん)

「でしょ? だから原発ゼロなんて…」(久米さん)

「そう、郵政民営化に比べれば原発ゼロなんていうのは簡単なものですよ。全政党が応援するんだから」(小泉さん)

「屁みたいなもんでしょ。それが分からないんですよ」(久米さん)

「オレも分かんない。できることをなんでやらないのか。できることをやらないで憲法を改正したいって。憲法改正は野党の協力がないとできないんですよ。自民党だけじゃ。だから選挙の争点にすべきじゃないんだよ」(小泉さん)

「憲法改正に野党の協力が必要だっていうのは、どういうことですか?」(久米さん)

「衆参両院議員の3分の2の賛成」(小泉さん)

「それは発議の話ですね」(久米さん)

「発議。そして国民の過半数。まず国会の中で3分の2の協力を得る努力をすべきだと。それからだと」(小泉さん)

「自民党の党是は憲法改正ですよね。小泉さんは、郵政民営化ができたんだから今度は憲法改正、オレにはできるなってことはお考えにならなかったんですか?」(久米さん)

「うん。それはだって3分の2の多数、野党の協力を得るっていう状況じゃないもん。野党の協力を得てだいたい国民も納得するという状況がないと憲法改正は無理です。特に9条は」(小泉さん)

「衆参同時解散選挙をやって憲法改正に反対するやつには刺客を送り込んでね、片っ端から落として、それをやろうと思えばできたんじゃないですか、小泉さんは」(久米さん)

「できないよ。小選挙区で3分の2なんて取れるわけないですよ。憲法改正勢力を。できないですよ。衆参同時選挙だって自民党が3分の2を取れるわけないですよ」(小泉さん)

「特に9条は難しいですか」(久米さん)

「難しいですよ。野党との協力を得なきゃ」(小泉さん)

原発ゼロは郵政民営化より簡単、憲法改正は野党の協力がなければ無理。小泉さんが最近の安倍政権についてことあるごとに発しているコメントがここでも出ました。ここで再び久米さんが、いまの安倍さんについて小泉さんに切り込んでいきます。

久米宏さん

「ぼくね、責任を取るときに取らないとやっぱり政治家はまずいと思うんですよ。例えば森友問題に関して財務省が書類の改竄をやったじゃないですか。あの前代未聞の不祥事で、当然のことながら財務大臣も責任を取って、行政府の長の内閣総理大臣も辞職すべき事案だとぼくは思っているんです。あれで責任を取らないって、ちょっと政治家としては落第かなとぼくは思うんですけど。先輩としての小泉さんはどう思います、後輩の安倍さんのお考えを」(久米さん)

「あれは安倍さんも口が滑ったのかどうか知らないけどね、『森友・加計問題、関係してたら辞めます』と。関係してたのに辞めないというのはおかしいのは事実なんだよ。だから公約違反なんだよ」(小泉さん)

「政治家の仕事って責任を取ることでしょ。実行してもらうことも大切なんですけど、何かトラブルが起きたときにはその役職に就いている政治家は、責任を取ることこそが仕事だと思うんです」(久米さん)

「関係あったら私は辞めますって言ったら、こりゃ辞めなきゃなんねえなって思ったよ。それを、辞めなくても平気にしちゃってるんだから。国民も、本人も。これまた不思議な状況だなって思ってるんだよ」(小泉さん)

「黒白はっきりするのが小泉さんの性格ですから、うにゃうにゃとなっちゃってるのは不愉快な状況じゃありませんか? なんだかいまぐじゃぐじゃしてよく分からない」(久米さん)

「まあそういう時代なんじゃないかな」(小泉さん)

「時代ですか、これは」(久米さん)

「うん。時代状況はあるよな。国民も、野党を頼ってもしょうがないという気持ちはあるでしょ。まあ自民党でいいかということなんだろうな。野党がそれだけ弱いってことよ」(小泉さん)

「いま原発ゼロをテーマに日本中で講演していらっしゃいますけど、若い方の政治意識って、小泉さんはどうだと思っていらっしゃいます?」(久米さん)

「それぞれ関心はあるようだよ、私なんか講演に行くと。しかし投票行動に出るかっていうのは分からんね。棄権が多いでしょ。半分だもん。半分棄権してるんだから。だから50%あればいい状況になっちゃってる、投票行動が。10人のうち5人しか投票に行かないっていう状況だからね」(小泉さん)

「10人のうち5人しか投票に行かないと、10人のうち3人の支持があれば政権を取れちゃうんですよ」(久米さん)

「そうなんだよな」(小泉さん)

「10人中3人の支持があったら政権を取れちゃうって、これはまずいと思いますよね。どう考えても」(久米さん)

「ただ、無党派層が多いからね。そういう状況もみてるから。投票しない人だって政治に関心あるわけだから。政権取ってる政党だって、そういう投票に行かない人を無視してるかというと、そうじゃない」(小泉さん)

「今度の参議院選挙は本当に野党はそれでまとまれば勝てると思います?」(久米さん)

「本当にまとまればね。一人区では勝つだろうな」(小泉さん)

「こんなこと小泉さんに聞くのはなんですけど、なんで野党はまとまらないんですか?」(久米さん)

「野党に聞いてくれよ(笑)。野党の…なんだっけ、立憲民主党か。野党がだらしないんだよ」(小泉さん)

「そちらの席にこの間、枝野さんがお座りになったばっかりなんですよ」(久米さん)

「そうかあ(笑)」(小泉さん)

「なんでまとまらないんですかねえ」(久米さん)

「政権取ろうとしないんだろ。取らなくてもいいと思ってるんだろ、野党は。自分たちの政党が伸びればいいと思ってるんだよ。一人区で野党は勝とうと思ったら野党は統一候補を出しますよ。それをしないんだから」(小泉さん)

「だっていまの安倍さんに『民主党が政権を取っていた頃のあのひどい…』ってめちゃくちゃ言われても、昔の民主党政権の人たちはそんなに怒ってもいないしね。そうだったなあ、確かにひどい時代だったなあぐらいで。あれ、少しおかしいんじゃないかなと思いますけどね」(久米さん)

「実際、小選挙区制度っていうのは一人を選ぶ選挙なんだよ。1対1なんだよ。いちばん大きな自民党に対してはまとまるしかないんだよ。それを分かってないんだよ。分かってるんだけどできないっていうのもある。誰だって分かる話なんだ。自分たちの政党が伸びりゃいいっていうんじゃないよ。野党はいまいっぱいあるけど、まとまらない限り自民党には勝てないですよ。オレがオレがでしょ、野党は。まとまりがないんだよ。これじゃだめですよ」(小泉さん)

「野党にこれだというトップリーダーが出てこないからこうなるんですか?」(久米さん)

「自民党は包容力があるんだよ。反対でも何でもまとめちゃうの。野党は違うんだよね。オレがオレがでしょ」(小泉さん)

「それはね、自民党が包容力があるっていうのは、言わせていただくと、政権を持っているからなんですよ」(久米さん)

「だから…!」(小泉さん)

「政権を持ってるからなんですよ」(久米さん)

「そりゃそうだよ。確かにそうなんだよ。しかし、政権を取ろうと思えば、オレがオレがと言ったってしょうがないだろと思うべきなんだけども、それを思ってないんだね」(小泉さん)

「取ったこともあるのにね、ついこの間。どうしちゃったんですか」(久米さん)

「それは失敗したと思われちゃってるから」(小泉さん)

「今日はちょっと原発の話は少なくなって申し訳ないんですけど、小泉さんの主張はよくみなさん国民は知っておりますから。安倍さんは聞く耳を持たないっていうのはよく分かったし。次の総理大臣に期待するっていう、原発ゼロに関しては」(久米さん)

「そうだよ。いずれそうなるよ。時間の問題ですよ」(小泉さん)

「(次の自民党総裁として)石破さんの目はあるんですか?」(久米さん)

「まあ任期があるからね」(小泉さん)

「終わったあと?」(久米さん)

「終わったあと。それはいまのところ第一候補でしょ」(小泉さん)

「第二候補が進次郎さん?」(久米さん)

「ま、それは分からんけどね。ほかにもいるし」(小泉さん)

「いま一瞬、笑いましたよね、嬉しそうに(笑)」(久米さん)

「進次郎は、まだちょっと間があるな」(小泉さん)

「間がある(笑)。進一郎があってその次が進次郎ぐらい」(久米さん)

「はははは」(小泉さん)

「ありがとうございました」(久米さん)

「どうもありがとうございました」(小泉さん)

小泉純一郎さんのご感想

小泉元総理

今日の対談は原発問題だと思ったんだけど、原発の話はあんまりなかったな。全然違う話題のほうが多かったじゃないか(笑)。あっという間だった。30分は短いもんな。

著書
「今週のスポットライト」ゲスト:小泉純一郎さん(元内閣総理大臣)を聴く

次回のゲストは、駒師・遠藤正己さん

3月2日の「今週のスポットライト」には、将棋の駒を作る「駒師」の遠藤正己さんをお迎えします。元々は料理人で、駒を作り始めたのは60歳目前からという超遅咲きの異色の駒師。そして修業を始めてわずか7年でタイトル戦の駒に選ばれました。これはあの藤井聡太七段にも引けを取らないスピード出世です。

2019年3月2日(土)放送「久米宏 ラジオなんですけど」http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190302140000

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)