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愛読書を音楽で紡ぐ【ドリトル先生と月からの使い/前篇】

ラジオシアター~文学の扉

毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】

今週は作曲家でチェリストの柏木広樹さんの演奏と中嶋さんの朗読のコラボレーションで、ヒュー・ロフティングの『ドリトル先生と月からの使い』前篇をお届けしました。

スタジオではまず柏木さんがサウンドチェック。
楽器と対話しながら起こすという感覚で調子を見ていくそうです。
スタジオ内にチェロの心地よい音が鳴り響き、いつもより穏やかな空気が流れていました。

柏木さんにとって「ドリトル先生」シリーズは子供の頃からの愛読書で、この作品をもとに音楽を作ることがライフワークになっているそうです。
そんな柏木さんの目の前で朗読するのはかなり緊張したと仰る中嶋さんですが、今回もお芝居が光っていました。

ドリトル先生と助手のスタビンズは動物の言葉わかるので、作中には多くの動物たちの会話が登場します。
人間二人だけでもラジオドラマは成立するけれど、なんといっても動物たちが見どころ。中嶋さんには様々な動物たちを演じていただきました。
収録前には、作品を熟知している柏木さんも加わって動物たちのキャラクターを打ち合わせ。
一気に動物が登場するシーンでは、あまりに役がコロコロ変わるので「あれ?」と時に役を見失いつつも、動物たちが口々に話す様子が目に浮かぶ素晴らしいお芝居でした。

生演奏でセッションしながら、どちらかが間違えたらその曲の頭からやり直し。
ディレクター・技術スタッフも、曲とお芝居とのハーモニー、チェロの音のバランスを注意深く見ながらの収録で緊張感がありました。

中嶋さんはお一人でテンポを守りつつ、役の切り替えもするという難題にかえって燃えていたご様子。さすがの役者魂です。

柏木さんの演奏には、今までチェロから聴いたことのない音も飛び出しました。
SEと呼ばれる効果音もチェロで表現しています。

ドリトル先生がスタビンズに「月に行きたい」と初めて話すシーンの音楽は特に印象に残っています。
先生の好奇心が加速して期待でいっぱいな様子と、先生の思い描いている月の情景が広がります。
登場人物の心情と情景、どちらも見える音楽で感動しました。

演奏は即興で進んでいきましたが、一曲既存のものがテーマとして使用されました。
『月からの使い〜ドリトル先生より〜』
スケールが一気に大きくなり奥行きが感じられる音楽で、月から地球への道のりも感じさせるようでした。
この曲は柏木さんの最新アルバムに収録されています。
今回のラジオドラマと併せて、ぜひお聴きください!

by田上真里奈

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