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つらい頭痛3種類!原因が違えば対処も違う

森本毅郎 スタンバイ!

4月に入って、変わりやすい天気が続いています。さらに4月は年度初めの環境変化によるストレスが重なって「慢性頭痛」が起きがちな時期です。そんな頭痛は、15歳以上の日本人のうち、3人に1人が「頭痛もち」と言われ、3000万人以上が悩んでいるといわれます。ただ、頭痛と一言で言っても、何種類もあって原因も様々で、それぞれ予防法や対処法が大きく異なるので、一歩間違えればかえって痛みが悪化するなど、逆効果にもなりかねません。

そこで、4月15日(月)、松井宏夫の「日本全国8時です」(TBSラジオ、月曜あさ8時~)で、慢性頭痛の種類や、その対処法などについてお伝えしました。

★慢性頭痛は大きく分けて3種類

「群発頭痛」、「緊張型頭痛」、そして「片頭痛」です。

★群発頭痛とは

「群発頭痛」は、3種類の頭痛の中でも患者さんの数は少ないです。ただ「人類にとって最もつらく激しい頭痛」と言われています。

症状としては、激しい痛みが片側の目の奥に起こります。「目の奥をえぐられるような痛み」や「柱に頭をぶつけたくなるような痛み」と表現されるような激しい痛みが出るのが特徴です。涙が出て、目が充血し、鼻水がでるなどの症状を伴います。

「群発頭痛」は多くの場合、1~2ヶ月程度毎日激痛が続き、痛みが出ると1時間は続きます。

原因ですが、私たちの眼の後ろには内頸動脈という動脈が走っていて、この動脈の周りに急激な炎症が起こり、血管が拡張することで発症します。また、最近では眠りに関係する「メラトニン」というホルモンが関係しているという研究報告もありますが、まだ不明な点が多いのが群発頭痛の現状です。

★緊張型頭痛とは

「緊張型頭痛」は、緊張型頭痛は日本ではおよそ2000万人いると推計されています。

肩や首すじのこりとともに、頭が締め付けられるような痛みです。この頭痛は、毎日の人もいれば、週に数回という人もいます。それほど強い痛みではなく、仕事や日常生活ができなくなるようなことはありません。

筋肉の緊張で血流が悪くなった結果、筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて起きる痛みです。「緊張型頭痛」を引き起こす原因は、精神的・身体的ストレスであることが多く、パソコン操作などで長時間同じ姿勢をとり続けている人に起こりやすい頭痛です。

午後から夕方にかけて、目の疲れや倦怠感などとともに痛みが現れやすいのが特徴です。

★片頭痛とは

そしてよく聞くのが患者数およそ840万人の「片頭痛」です。

「片頭痛」は何らかの理由で脳の血管が急激に拡張して、周囲を走っている三叉神経を刺激することで起きます。「片頭痛」の症状はこめかみのあたりがズキンズキンと心臓の拍動に合わせるように痛みます。また片頭痛は頭の片側だけが痛いとは限らず両側が痛いという片頭痛もあります。

痛みが出ている時に身体を動かすと痛みが強くなるので、日常生活に支障が出ることもある頭痛。「片頭痛」の特徴は体を動かして頭の位置を変えると痛みが増幅することです。いったん痛み出すと2、3日間は続いて、1ヶ月に1、2度、多い人では1週間に1回と周期的に頭痛を繰り返します。

こうしたように、頭痛といってもそれぞれ原因も違いますし、特徴もそれぞれあります。

★それぞれの対処法は?

原因が違うと対処法も違ってきますので、対処法を抑えたいと思います。

★群発頭痛の対処法

まず、「人類にとって最もつらく激しい頭痛」と表現される群発頭痛ですが、こちらは市販の薬でなんとかできるほど生易しくありません。ですので、この群発頭痛の場合は痛くなったら脳神経外科の「頭痛外来」に行ってください。そこで「高濃度酸素吸入法」を受けることが大事です。これは、医療用の純度100%の酸素をおよそ15分間、フェイスマスクを使ってゆっくり吸入する方法です。

群発頭痛は、何らかの原因で頭部の三叉神経が痛みを感じ、それとともに目につながる内頚動脈が拡張しておきます。その状態で酸素を入れると、広がった血管が縮んで、15分くらいで改善します。群発頭痛はまずこの即効性のある治療で痛みを抑えます。これは去年の4月から保険適用になりました。

ただ、痛くなったたびに、病院に駆け込むのでは大変です。そこで現在は、高濃度酸素吸入法とともに「トリプタン」という薬の自己注射があります。トリプタンは眼の後ろの内頸動脈を縮ませて、血管の周りの炎症も抑えてくれます。この薬を、痛みが出た時に、自分で注射する仕組みで、即効性があります。10分もすると痛みは軽減し、15分もすると痛みから解放されます。1日1回の注射で、その日は痛みから解放されるので、助かります。

自己注射を行うには、医師の指導を受けるために1泊の入院が必要になりますが、一度指導を受ければ、あとは1度に1〜2週間分処方してもらえます。群発頭痛は1~2か月で治まりますので、その間2、3回受診して処方を受けましょう。

★緊張性頭痛の対処法

筋肉の緊張で血流が悪くなった結果起こる「緊張性頭痛」は、薬というよりも体を動かして血流をよくする、ということが推奨されています。姿勢を正して、同じ姿勢で長時間の作業をしないようにしたり首や肩の筋肉の緊張をほぐして血流を良くすることが重要になります。

★片頭痛の対処法

脳の血管が急激に拡張して起きる「片頭痛」には、市販薬がいろいろあります。ただ、なかなか効かないと言って、飲み続けると、かえって体調を崩すこともあります。その前に頭痛の専門医、脳神経外科の頭痛外来を受診することが大事になります。

そして、その専門医で処方される片頭痛の特効薬は、やはり「トリプタン」です。この薬は、拡張した内頚動脈を収縮させ手痛みを抑える仕組みで、2〜30分で効きます。

飲み薬の他、点鼻薬など、様々な形があるので、使いやすいものを医師と相談してください。

★片頭痛の予兆を感じる人には

なお片頭痛のある方の中には、その予兆が現れる方もいます。様々な予兆がありますが、その一つが「視野にギザギザした輝きが見える」というものです。これが20分程度で消えて、60分以内に片頭痛が起こります。

こうした予兆が現れる方については、事前の予防になる薬がわかってきました。それが「ジフェニドール」という薬です。これは、病院で処方してもらう薬です。

この薬を片頭痛の予兆を感じたときに服用すると、83%で頭痛発作を出現前に阻止することができたそうなんです。去年の11月の日本頭痛学会総会で報告され注目を集めました。さらに、片頭痛の患者さんの7割以上で痛みが軽減したということなんです。

偏頭痛の前に、視野にギザギザの光が出る予兆のある方は、こちらの薬を医師に相談を。

日本全国8時です(松井宏夫)

解説:医学ジャーナリスト松井宏夫

 

松井宏夫の日本全国8時です(リンクは1週間のみ有効)http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190415080130

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