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ダースレイダープロデュースの眼帯ブランド▼人権TODAY(2019年5月11日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で8時20分頃から放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは、「ラッパー・ダースレイダーさんプロデュースの眼帯ブランド」です。

脳梗塞の後遺症で左眼を失明

ラッパー、ヒップホップミュージシャンとして活動するダースレイダーさん。
今から9年前、33歳の時、あるクラブイベントの出番直前に脳梗塞を発症して倒れてしまい、合併症のため左眼の視力を失ってしまいます。
片目を開けていると視界全体がぼやけ、バランス感覚も取れないということで、日常的に眼帯を付けるようになりました。

ラッパーのダースレイダーさん

どうせ眼帯を付けるんだったら日常品として、ファッション的にも使えるものがいいなと思って探したけどなかったんです。ネットで探してもコスプレ的なものとか、包帯みたいなものとかしかなくて。服を作っている友人に相談したら、「余った生地で作ってあげるよ」ということになり、割とかわいい眼帯を作ってもらったんです。そしたら、「それどこで売ってるの?」「ちょっと身につけたい」という声が多くて。欲しい人もいるんだなと。

「ないのならば作ってしまえ」とオリジナル眼帯ブランドを立ち上げました。
業界内で以前から「ダースのオジキ」と呼ばれていたことと、「オリジナル眼帯キング(Original Guntie King)」の頭文字を取って、「OGK」というブランド名にしました。
現在では、仕事の時だけでなく、日常的に眼帯を付けて生活しているため、眼帯がトレードマークとなっています。

今までにないファッショナブルな眼帯

現在、水玉、星柄、ライオン柄、パンダ柄、サクランボ柄、野球、ブラウンの7種類のデザインがあります。
それぞれに、カジュアル、シック、キュート、カオスといったコンセプトがあり、どれも、カラフルで、個性的で、一般的な眼帯のイメージとは違います。

眼鏡も今や矯正器具の枠を超えて、ファッションの一部となっています。
当事者にとって毎日身に着けるものであるならば、眼帯だって種類もたくさんあった方がいいということで、複数のデザインを考案したそうです。

眼帯ブランド「OGK」のラインナップ

日用品として耐えうるもの。TPOに合わせてとか。冠婚葬祭には落ち着いたもの、遊びに行くとき、パーティーの時はこういうのがいいんじゃないのとか。僕、娘が2人いるんですけども、娘の学校とか保育園に行った時もカラフルな眼帯を付けていくと、子どもたちは「何それー?」って喜ぶんですよ。でも、子どもたちには「こっちの目が見えない人もいるんだよ」とか、体験として知って欲しいし。重々しい話とか、タブーの話としてではなくて、「カッコいい」みたいな感じで知ってもらえればいいなと思って。そんな色んな入口になるデザインがあった方がいいなと思って作るようにしています。

「知ってほしい」も「知られたくない」も。選択肢のある社会を

自ら眼帯を付け、敢えて病気や障害を隠さないダースレイダーさんですが、ある時、同じように目の不自由な方から、こんなことを言われたことがあったそうです。

「こんな眼帯作っているんだよ」という僕に対して、同じように目が不自由な方から、「普通にみんなと一緒に生活できているから、わざわざ障害やマイナスポイントをアピールする必要はないんじゃないか」と指摘をされたことがあったんです。でも、僕はヒップホップアーティストでもあって、ヒップホップのそもそもの成り立ちっていうのは、マイノリティーの文化。社会から外れたような人たちが、遊び方を自分たちで開発して、「こうやったら楽しんじゃないか」というのをスタート地点にしている文化なので。僕はヒップホップ的なやり方として、マイナスを絶対値的に転換したらプラスになるっていうことを色んな場面で試みるっていうのが大事だなと。

「病気や障害を悟られずに生きていきたい」という人がいるのは当然です。ダースレイダーさんもそれについては否定していません。ただ、見られたくない部分を隠し続けることで、「病気や障害がある人はかわいそうな人に違いない」というレッテルを貼られてしまうことが、当事者の生きづらさを助長してしまうのではないか?だからこそ、「そうでなはいという生き方もある」ということを自ら体現しているのだと言います。
病人は病人で毎日生きているわけだから、オシャレもしたければ、元気なときは元気があるし、ないときはないわけで。ある種、固定観念的に暗くて、おとなしくて、じっとしているみたいなイメージなので、僕は真逆の病人像を提案することでバランスを取るじゃないけど。「そんなに毎日薬飲んで大変でしょう」とか言うけど、それは別に僕の毎日だから、楽しく暮らす方法はいくらでもあるし。
勝手に暗いフォルダに入れるなっていう固定観念に対するカウンター。「こういう人もいるんだよ」っていう選択肢を用意するのが僕の基本的なテーマなので。「なんかあいつ、おんなじ病気なのに元気そうだな」とか、「あいつ脳梗塞とか言ってるのに楽しそうだな」というのを見せることで、勝手に入れられている枠から解放するきっかけっていうのを作ればいいかなと。
ダースレイダーさんがプロデュースする眼帯は、インターネットのオンラインサイトでのみ販売しています。ダースレイダーさんと友人とで手作りで作成・発送を行っているため、売り切れとなっている商品もあります。リクエストがあればその都度、まとめて生産を行うということです。また、今後、デザインを増やしていきたいと話していました。

ダースレイダープロデュース眼帯ブランド「OGK」
URL:https://ogkogk.com/
MAIL:ogktokyo@gmail.com
ダースレイダーさんの新刊『NO拘束』(ライスプレス)も発売中

(取材報告:TBSラジオ・ディレクター 瀬尾崇信)