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カバディ日本代表は子供に人気の保育士さん 緑川千春さん

久米宏 ラジオなんですけど

TBSラジオで毎週土曜日、午後1時から放送している「久米宏 ラジオなんですけど」。
5月18日(土)放送のゲストコーナー「今週のスポットライト」では、インド発祥のスポーツ「カバディ」の日本代表強化指定選手・緑川千春(みどりかわ・ちはる)さんをお迎えしました。

緑川千春さん

緑川さんは1997年、埼玉県生まれ、22歳。中学と高校はバドミントン部に所属。カバディとの出会いは高校1年生のとき。担任の先生が大正大学のカバディ部出身でした。大正大学は30年前(1989年)に愛好会が結成されて以来、日本のカバディ界の中心的な存在なんです(だから日本カバディ協会の役員にはお寺の住職が多いんです)。

先生から初めて聞いたときには「なにカバディって(笑)」と全くスポーツとして見ていなかったという緑川さん。高校3年になったときに学校にカバディ・サークルが結成され、夏でバドミントン部を引退するとサークルに入りました。カバディは1チーム最低7人のメンバーが必要なのですがまだ人が集まっていなくて勧誘されたそうです。実際にカバディをやってみるととてもハードで、選手の動きもどのスポーツにもないような独特なもの。緑川さんはすぐにその魅力にはまったそうです。すると一気に才能が開花。高校を卒業し保育士の資格を取るために専門学校へ進んだ2015年、なんと最年少の18歳で日本代表強化指定選手に選ばれたのです。そして2017年に代表選手としてアジア選手権に参加、去年(2018年)はアジア大会に出場しました。どこにどんな出会いや縁があるのか、人生は不思議なものです。

スタジオ風景

カバディはよく「鬼ごっこ」のようなスポーツだといわれます。2チームで対戦し、鬼役(攻め。「レイド」「レイダー」といいます)と逃げ役(守り。「アンティ」といいます)を交互に繰り返しながら得点を競います。ただし7人対7人ではなく、攻めは1人、守りは7人。バドミントンと同じくらいの広さのコートを使って「鬼ごっこ」をやるのですが、逃げ回れる範囲はコート半面(ヨコ約10m、タテ約5m。男女で広さが違います)。結構狭い中に8人(攻め1人、守り7人)も入るのでとってもスリリング。

レイダーが攻めることができるのは30秒だけ。アンティの誰かにタッチして自分の陣地に帰ることができれば得点となります。アンティ1人にタッチして帰れば1点、2人にタッチしていれば2点。もし7人全員にタッチして帰れば一挙7点、野球の満塁ホームラン以上のビッグプレーですね(もちろんそんなことは簡単にできませんが)。ただしレーダーは攻めている30秒間はずっと「カバディ、カバディ」と言い続けていなければいけません(アンティは言いません)。相手を激しく追い回しながらずっと声を出すのって結構大変。もし息苦しくなって声が途切れてしまったら、アンティ側の得点(1点)になってしまいます。

スタジオ風景

一方、守りのアンティもただ逃げ回っているだけではなく、得点を狙いにいきます。レイダーが自陣に帰れないように取り押さることができれば、アンティのほうに1点が入ります。ですから、「攻め」「守り」といいながらも、実はお互いに相手を狙い合っているのです。レイダーは30秒以内にできるだけ多くのアンティにタッチして自陣に帰りたい。アンティはそうはさせじと7人でレイダーを取り囲みにかかる。でも取り囲もうとうかつに近づけば、その瞬間レイダーはタッチを狙う。すると今度は狙われていないアンティがレイダーの背後に回って足を取りに行く。それを見越してレイダーは足を使って背後に迫ったアンティをタッチに行く(タッチは足を使ってもいいんです)。でもそこでレイダーがバランスを崩せばほかのアンティが一斉に飛びかかる…というように、わずか30秒の間に目まぐるしい駆け引きが繰り広げられます。そして一触即発、一転してラグビーさながらの肉弾戦となります。ひざの靭帯を損傷したり、脳震盪を起こすことはよくあるそうです。30秒間の攻めが終わったらすぐに攻守交代。休む暇もなく激しい攻防が前後半各15分間(男子は20分間)ずっと繰り返されるのです。

また、カバディにはドッヂボールに似ているところもあります。レイダーにタッチされて得点を許してしまったアンティはコートから出なければいけないというルールがあるのです。すると7人だった守りが、次から6人に減ってしまうのです。もし3人がタッチされてコートから出されたら、次の守りでは一気に3人も減ってしまうことになります。反対にレイダーのほうも、アンティに押さえ込まれて攻撃に失敗したときにはコートから出なければいけません。動きの速い選手を狙うか、パワーのある選手を狙うか、誰を押さえれば相手にとってダメージが大きいかというのがとても重要な戦略になります。カバディは肉弾戦であるのと同時に頭脳戦。そこがいちばんの魅力だと緑川さんは言います。

スタジオ風景

緑川さんはカバディ日本代表強化指定選手として活躍する一方、普段は東京都内の保育園で保育士として週5日働いています。保育の仕事は小学1年生の頃からの夢。子供たちにとても人気の先生だそうです。カバディの練習は水曜、金曜、土曜の週3日。平日は学校や仕事が終わる午後6時から9時まで、土曜日は午後2時から6時まで。大正大学や都内の中学校の体育館を借りて行っているそうです。また、カバディ協会ではもっと多くの人に競技を知ってもらうために体験講座を月に一度各地で開催していて、緑川さんは日本代表選手として教えています。小中学校などで教えることもあります。実は数年前から『灼熱カバディ』というマンガが人気になっていて、「体験講座に来る子供たちが本当にすごく増えました! マンガの影響は大きいです」と緑川さんは嬉しそうでした。

「カバディはパワーがある人や体格の大きい人だけではなくて、いろんなタイプの人がそれぞれの特性を活かして楽しめるスポーツです。体格によって不利ということは全然ないです。やってみるとすごく面白いスポーツだと思います!」(緑川さん)

日本代表チームは去年(2018年)のアジア大会のあとベテランが引退し、若い選手中心に変わったそうです。4年前はメンバー最年少だった緑川さんも、22歳となったいまではチームを引っ張る立場。自分のことだけでなく若手の育成にも力を入れ、3年後のアジア大会に向けて猛練習を続けています。

緑川さんのご感想

緑川千春さん

すごく楽しくお話しできました。でも恥ずかしかったので30分がすごく長く感じました(笑)。久米さんがカバディについて面白おかしくしてくれたところが、私としてはしゃべっていて楽しかったです。ありがとうございました!


「今週のスポットライト」ゲスト:緑川千春さん(カバディ日本代表強化指定選手)を聴く

次回のゲストは、「ブレーキ踏み間違い事故」防止装置の開発者・南平次さん

5月25日の「今週のスポットライト」には、自動車のブレーキとアクセルの踏み間違い事故の防止装置の開発に取り組んでいる埼玉県川口市の会社「ナンキ工業」の代表、南平次さんをお迎えします。ペダルの踏み間違いをゼロにすることは難しいので、南さんは間違えてアクセルを踏み込んでもブレーキがかかる装置「ストップべダル」を考案しました。

2019年5月25日(土)放送「久米宏 ラジオなんですけど」http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190525140000

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)