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「今年で音楽活動50周年! 細野晴臣、海外で高まる再評価の動き Part 2」(高橋芳朗の洋楽コラム)

ジェーン・スー 生活は踊る

音楽ジャーナリスト高橋芳朗さんによる洋楽コラム

「今年で音楽活動50周年! 細野晴臣、海外で高まる再評価の動き Part 2」

http://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190523123422

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

【高橋芳朗】
本日はこんなテーマでお送りします。「今年で音楽活動50周年! 細野晴臣、海外で高まる再評価の動き Part 2」。去年の11月30日、ここ数年海外で細野晴臣さん再評価の気運が高まっているというお話をしましたが、今回はその続報でございます。この3週間ぐらいの海外での細野さん関連のトピックを曲を聴きながら紹介していきたいと思います。

【ジェーン・スー】
ここ3週間?

【高橋芳朗】
そう、ここ3週間です。まず最初に紹介したいのは、アメリカで5月3日にリリースされた日本のシティポップのコンピレーション『Pacific Breeze: Japanese City Pop, AOR & Boogie 1976-1986』。以前番組で取り上げた日本のフォークロックのコンピレーション『Even a Tree Can Shed Tears: Japanese Folk & Rock 1969-1973』、それから環境音楽のコンピレーション『Kankyo Ongaku: Japanese Ambient, Environmental & New Age Music 1980-1990』、この2枚をリリースしたアメリカのレーベル「Light In The Attic」のプロジェクト「Japan Archical Series」の第3弾になります。

【ジェーン・スー】
うんうん。

【高橋芳朗】
収録アーティストは大貫妙子さん、吉田美奈子さん、高橋幸宏さん、鈴木茂さん、高中正義さんなど、計16曲。そんななか細野さんの楽曲は2曲収録されています。ひとつが1979年リリースのオムニバスアルバム『エーゲ海』収録の「ミコノスの花嫁」、もうひとつは1982年リリースのソロアルバム『フィルハーモニー』収録の「スポーツマン」。今日はここから後者の「スポーツマン」を聴いてみたいと思います。

フィルハーモニー [2019リマスタリング](特典なし)

細野さんの『フィルハーモニー』はちょうど今月15日にアナログ盤と高音質CDで再発されたばかり。これから聴いてもらう「スポーツマン」は、当時の細野さんのインタビューによるとニューウェーブに影響を受けてつくった曲だそうですね。だからシティポップの名のもとに紹介される曲としてはちょっと意外な感じもするんですけど、いまの時代の気分にはすごくフィットしている曲だと思います。ちなみに細野さん、この曲はアルバムにポップな曲がほしくて24時間でつくったという。

【ジェーン・スー】
あらま、早い!

【高橋芳朗】
では聴いてもらいましょうか。これが24時間でつくれちゃうんですからね。

M1 スポーツマン / 細野晴臣

Pacific Breeze: Japanese City Pop AOR & Boogie 1976-1986 / Various

【ジェーン・スー】
かわいい!

【高橋芳朗】
かっこいいねぇ、やっぱり。

【ジェーン・スー】
かっこいいけどかわいいね。今日みたいな湿度の低い日にぴったり。

【高橋芳朗】
スーさんが細野さんのボーカルを「デヴィッド・ボウイみたい」だって話していたけど確かにね。ちょっとルー・リードっぽいとも思ったな。

【ジェーン・スー】
この曲は英語詞なんですね。大意はこんな感じ。「いつだって心配なんだ。体調を整えなくちゃ。ちゃんと栄養を取っているようには見えないだろ? スマートにやらなくちゃ。君の脚線美を見ていると、僕もこのままじゃいられない。スポーツマンになるんだ」と。

【高橋芳朗】
YouTubeのコメント欄で海外の方が「来年の東京オリンピックのテーマ曲はこれがいいんじゃない?」って書いてたよ(笑)。

【ジェーン・スー】
フフフフフ、確かに!

【高橋芳朗】
この曲のYouTubeのコメント欄、9割方海外の方なんですよ。リリース当時もジャパンのメンバーがすごく反応していたらしいですね。

【ジェーン・スー】
ああー、ぽいね! 時代だね!

【高橋芳朗】
で、先ほども言った通りこのコンピレーション『Pacific Breeze』はアメリカで5月3日にリリースされたんですけど、同じ日には先週取り上げたニューヨークのインディーロックバンド、ヴァンパイア・ウィークエンドのニューアルバム『Father of the Bride』が発売になっているんですよ。そして、なんとこのアルバムには細野さんの楽曲をサンプリングした曲が収録されているんです。

【ジェーン・スー】
ええーっ?

【高橋芳朗】
そのヴァンパイア・ウィークエンドの曲は「2021」。この曲に細野さんが1984年に無印良品の店内BGMとして制作した「TALKING」がサンプリングされています。ちょっと「TALKING」を聴いてみましょうか。

(細野晴臣「TALKING」が流れる)

【高橋芳朗】
この曲は『花に水』というカセットブックに収録されていた曲なんですよ。

【ジェーン・スー】
そうなんだ!

【高橋芳朗】
「どうやって手に入れたんですか?」っていうね。ヴァンパイア・ウィークエンドの「2021」は1分半程度のすごく短い曲なんですけど、この「TALKING」をもうほぼそのまま引用しています。カントリーっぽいギターを乗せたちょっと不思議な味わいの曲で、これが結構クセになるんですよ。

M2 2021 / Vampire Weekend

【高橋芳朗】
もうちょっと長くしてほしかった気もするけど、でもいい曲でしょ? まったりいい曲。

【ジェーン・スー】
うん、切なくていい曲でした。

【高橋芳朗】
続いて紹介するのは、カナダのシンガーソングライター、マック・デマルコ。

【ジェーン・スー】
あっ!

【高橋芳朗】
覚えてます? 去年11月の細野さんの特集のときに流した、細野さんの「HONEY MOON」を日本語でカバーしていたあのマック・デマルコです。

【ジェーン・スー】
ああ、そうだ! 記憶の引き出しがいまバカッと開いた!

【高橋芳朗】
このマック・デマルコがそのヴァンパイア・ウィークエンドの『Father of the Bride』が出た翌週の5月10日にニューアルバム『Here Comes the Cowboy』をリリースしたんですけど、今度はここに直球の細野さんオマージュソングが入っていたんですよ。その曲のタイトルは「Choo Choo」。もうこれだけでわかる人はわかると思うんですけど、おそらくこれは細野さんの1973年のアルバム『HOSONO HOUSE』収録の「Choo-Chooガタゴト」から引用したものなのではないかと。その「Choo-Chooガタゴト」をかけてもらいましょうか。

(細野晴臣「Choo-Chooガタゴト」が流れる)
HOSONO HOUSE
【ジェーン・スー】
なるほど。

【高橋芳朗】
このマック・デマルコの「Choo Choo」は、まさに『HOSONO HOUSE』で細野さんがやっていたようなゆるいファンクの曲で。実際に聴いてもらえばわかると思うですけど、曲が始まった途端に「うわ、細野さんや!」ってなる(笑)。

【ジェーン・スー】
フフフフフ。「ほ、細野さんがーっ!」って。

【高橋芳朗】
そう。アルバムの中でも異彩を放っていて、なにげなく聴いていたらいきなりこんな曲が出てきてギョッとしました。

M3 Choo Choo / Mac Demarco

【高橋芳朗】
このマック・デマルコの新作には「Hey Cowgirl」というはっぴいえんどみたいな曲も入っているんですよ。

hey Cowgirl / Mac Demarco


彼の細野さんに対するリスペクトぶりがよくわかるアルバムなので、いまの「Choo Choo」を聴いて気になった方はぜひチェックしてみてください。

では、最後は細野さんの曲で締めくくりましょうか。今年3月6日にリリースされた『HOSONO HOUSE』のリメイクアルバム『HOCHONO HOUSE』から、先ほどBGMで流した「Choo-Chooガタゴト」の新バージョン「CHOO CHOO ガタゴト・アメリカ編」を。さっきのマック・デマルコの「Choo Choo」はオリジナルよりもこの新しい「Choo-Chooガタゴト」と聴き比べてみたほうがおもしろいと思います。

M4 CHOO CHOO ガタゴト・アメリカ編 / 細野晴臣

HOCHONO HOUSE<CD>

【高橋芳朗】
気持ちいいですねー。堀井さんもすっかり眠たそう(笑)。

【ジェーン・スー】
これ、お昼休みで寝ちゃったリスナーの方もいるんじゃない?

【堀井美香】
浄化されるね、フワーッと。

【高橋芳朗】
最後に強調しておきたいのは、ヴァンパイア・ウィークエンドの『Father of the Bride』は全米チャートで初登場1位、マック・デマルコの『Here Comnes the Cowboy』は全米チャート初登場10位を記録している大ヒットアルバムなんですよ。いずれもまちがいなく2019年を代表するアルバムになると思いますし、この重要アーティストの新作に立て続けに細野さんのオマージュが含まれているのは途轍もなく大きなインパクトがあるのではないかと。

【ジェーン・スー】
はい。

【高橋芳朗】
そして、この絶妙なタイミングで来週28日と29日に細野さんはニューヨークでライブを行います。両日ともソールドアウトということですが。

【ジェーン・スー】
おおーっ!

【高橋芳朗】
そのあと、6月3日にはロサンゼルス公演も控えています。

【ジェーン・スー】
うおーっ! いいなー、そんな人生!

【高橋芳朗】
コンサートのレポートも楽しみですよね。この流れで、また細野さん特集第3弾ができるような状況になることを期待したいです!

―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ―― ◇ ――
当ラジオ番組では「日々の生活に音楽を」をコンセプトに、音楽ジャーナリスト・高橋芳朗さんによる洋楽選曲を毎日オンエア。最新1週間のリストは以下です。

5/20(月)

(11:09) killer tune kills me feat.YonYon / KIRINJI
(11:25) Get Ready, Get Set / Chaka Khan
(11:37) I Found Love / Deniece Williams
(12:11) Give it Up / Jacksons
(12:24) Give Your Love a Chance / Narada Michael Walden

5/21(火)

(11:04) Brighter / Carole King
(11:22) Hazey Jane II / Nick Drake
(11:37) Glad Tidings / Van Morrison
(12:11) Going Home / Georgie Fame
(12:22) Downright Women / Boz Scaggs

5/22(水)

(11:05) Stubborn Kind of Fellow / Marvin Gaye
(11:25) Whatever Makes You Happy / The Miracles
(11:36) My Guy / Mary Wells
(12:14) Baby I Need Your Loving〜恋を求めて〜 / Four Tops

5/23(木)

(11:04) I Fell / The Four Kimg Cousins
(11:23) Don’t Take Your Time / Roger Nichols & The Small Circle of Friends
(11:38) Now Is the Time / The Free Design
(12:14) Sunshine Among Us / Eternity’s Children
(12:25) The Girl Is Broken / Salt Water Taffy
(12:51) I’m Gonna Make You Love Me / Nick De Caro & Orchestra

5/24(金)

(11:04) Say You Love Me Girl / Breakwater
(11:21) Happy Feeling / Sister Sledge
(11:32) Let’s Go Dancin’ (Ooh La La La) / Kool & The Gang
(11:43) I Just Wanna Make Sweet Love Tonight / Sunrize
(12:10) Your Move / Change