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椿彩奈が語る、モンハンブームのおかげでゲームが市民権を得た瞬間

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

椿彩菜さん完全版トーク前編はこちらから

■高橋名人、どうしてあなたは「一日一時間」なんて言ってしまったんですか

「マイゲーム・マイライフ」のゲストに椿彩奈さんがやってきました。さまざまなゲーム番組やゲームイベントでMCを担当されている椿さん。ご自身でもYouTube配信などを行い、その幅広いゲーム知識は歴代のゲストの中でもトップクラスです。

今回放送後記で紹介していきたい話題はまずはモンハン。椿さんはモンハンのおかげで芸能界での友達も増えたのだそう。

椿「仕事以外はもう、寝ずにモンハンをやっていました。(仕事が)終わったら集まって、ファミレスとか漫喫でひたすらやる。おうち帰ってもアドホックに繋いでやる、で、やりながらちょこっと寝落ちする、起きて仕事行く、みたいな」

宇多丸「睡眠時間は寝落ちっていう(笑)」


椿「そうですね、寝落ちで(睡眠を)補うみたいな」


宇多丸「補う(笑)。寝落ちで生きている」

そして、これほどまでに人を熱中させるモンハンは、ゲームやオタクに対するイメージを変えてくれたのではないか、という話に。

宇多丸「この番組でも皆さん、あんまりゲームの話をしたことない、みたいなことをおっしゃっていて。でも、モンハンで(ゲームに対する世間的な)風向きが変わりましたよね」

椿「変わりましたね! 私も一番初めの事務所だと、『ヲタバレするような発言はやめてください』って結構言われてたんですよ(笑)」

宇多丸「今となってはね、椿さんの重要な属性だろうって感じがしますけど」


椿「もう、芸能の仕事が副業なんじゃないかってくらいですけど(笑)」

そして椿さんは、モンハンがブームになったおかげで、ゲームという趣味の“日陰感”がなくなったのを感じたときのことを振り返ります。

椿「感動したことがあって、大学のときに学食に行ったら、PSP持ってみんなモンハンするために集まってるのを見て、むしろモンハンやってない人がダサい、みたいな空気になってたんですよ。これってすごいなと思って!」

宇多丸「大転換ですものね。ゲーム上手い子がイケてる感じになっちゃうって」

椿「そうなんですよ! そこから私、『私モンハン結構やってますけど?』みたいな(笑)」

宇多丸「そこでオープンになっていくという」


椿「『村クエ全部クリアしてますけど』みたいな感じになりました」

宇多丸さんは、「(当時の)子どもたちにとってのポケモンと、(当時の)大人にとってのモンハンって、ゲームの一大革命というか、ゲームが市民権を得る上で大きい」と結論付けます。

今や、そのポケモンやモンハンで育った世代が親になっているわけですからね。掃除機をかけて電源ブチッ、1時間で電源ブチッ、とやってくる親はこの令和の時代、ほとんどいなくなったはずです。親が掃除機ブチッ世代の椿さんは、子どもの頃の苦労を振り返り、こう語ります。

椿「当時セーブデータのところまで行かないとダメなので。うちは(ゲームを一日)30 分しかできなくて、セーブする手前まで進んで、ブチっと切られるんです」

宇多丸「え! え! 強制!?」

椿「毎日、賽の河原ですよ! 積んでは崩し、積んでは崩し」


宇多丸「え、強制オフですか!? 鬼じゃないですかそれ! こういう事情だからちょっとここまで、っていうのは許されない?」

椿「いやー、もう! 通じないですよ! だって! 通じると思います? だって、掃除機とかでブチっとやる世代ですよ、親世代は!」

ちなみに椿さん、高橋名人に対してこんな苦情を申し入れたことも……。

椿「当時、高橋名人がゲームは一日一時間って言っちゃったので」

宇多丸「それを言うなや~ってねぇ!」

椿「私、仕事でご一緒したときに、『どう~してあなたは言ってしまったんですか』と」

宇多丸「ははははは! あんなことなんで言ったんだ、と(笑)」

椿「あなたのせいで、と(笑)」

宇多丸「名人はなんて答えられたんですか?」

椿「『一時間って言ったことは今でも後悔していない。子どもは際限なくやるから間違ってない』って(笑)」

しかしですよ。「子どもは際限なくやるから」と高橋名人は言っていますが、抑圧されてきた結果、椿さんは大人になってから「睡眠を寝落ちで補ってモンハン」と際限なくゲームをしているわけで。高橋名人の啓蒙むなしく、ゲームに魅了された人は、結局は際限なくゲームをする宿命から逃れられないのです。それはまるで、はしかのように。子どもの頃に済ませておきますか、大人になってから感染しますか。ゲーマーを抑えるワクチンですか、そんなものはありません。

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

■今回のピックアップ・フレーズ

椿「(当時)ゲームギアが結構画期的でした。あと、ファミコンのアダプターを使うと電池が要らなかったんですよ。なので、それを知るまではお小遣いを全部マンガン電池に費やして」

宇多丸「ははははは! 気づくのが遅かった(笑)」

椿「遅かったんですよー。(親から)『アンタどうしてこんなに電池にお小遣い使ってるの』って」

宇多丸「お小遣いで電池! かわいそう!!!(笑)」

椿「しかもマンガン電池(笑)」

※この放送後記を執筆している私・朝井はまさに小学生の頃にゲームギアをやっていたのですが、ファミコンのアダプターが使えるのは初めて知りました……。当時私は、お小遣いをもらえていなかったため、家にある電池が尽きたときがゲーム終了の合図。ソニックやタントアールをプレイするも、どんなに上手くいって先に進めてもいつも途中で電池切れ。ファミコンのアダプターを使えるだなんて夢にも思っておらず、親が電池を買い足すまで我慢するしかありませんでした。あの頃の私の我慢は一体……。

文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)

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