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吃音者を考える集い「言友会関東ブロック大会」▼人権TODAY(2019年6月15日放送分)

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは…『吃音者を考える集い「言友会関東ブロック大会」』

「第24回言友会関東ブロック大会」

会場の様子

 千葉県の柏市で先週末、2日間にわたって「第24回言友会関東ブロック大会」が行われました。
 言友会は話し言葉がスムーズに出てこない「吃音」という症状のある人たちが、自助活動や情報交換のために結成した当事者の会です。
 1966年に創立され、現在全国におよそ35支部、約1000人の会員がいます。
 言友会の「ブロック大会」は会員の交流や、吃音についての最新情報の学習などのために開催されさますが、今回は会員以外からも参加者をつのり、関東以外の地域などからの人も含め、2日間で約80人が参加しました。
 主催した千葉言友会理事長の松尾久憲さんは大会の趣旨をこう語っています。

松尾さん

千葉言友会理事長の松尾久憲さん
今回は「吃音を考える集い」という企画と合わせたんです。会員だけじゃなくて、一般の中にいる吃音を持った方、関心のある方にも参加してもらう集まりで、みんなで話し合いができる、社会的な場面で苦労があった時どう対応したとか、そういう話もできるという大会です

 
 
    
 吃音はかつては「どもり」と呼ばれていました。誤解や偏見も多く、間違った情報も出回っています。そうしたものをなくしてゆき、社会に吃音を正しく認識させることも、言友会の目的のひとつと松尾さんは言っていました。
   
 吃音は思春期を過ぎてしまうと完全には治らない場合もあり、今回の大会では吃音のある当事者がどう生きてゆくべきかテーマにした講演がありました。
 大会初日に「吃音者が吃音のまま生きられる社会」について講演した全国言友会連絡協議会副理事長の南孝輔さんの言葉です。

南さん

全国言友会連絡協議会副理事長の南孝輔さん
吃音や自分のことを、外に出してはいけないもの、治さなければならないもの、ととらえるのは自分自身を否定することにつながってしまう。そうではなく、それも私の一部なんだから自分のものとしてどう生かせるんだろうか、何ができるかと考えた時に、人は変わっていくんだと思います。ある若者は自分は言葉に関していろんな言い換えをしてきたから、ボキャブラリーが多いので「僕は文学を書くんだ」と言っていた人もいます。   

 

 南さんは吃音のある人が、それを長所として活かした生き方ができると講演で話しました。そういう社会になってほしいと思います。
    
 また近年、子供に吃音の症状があると、親がとても悩んで言友会に相談するケースが増えているそうです。大会2日目には教室を分けて様々なテーマの発表をする分科会がありましたが、その中で「吃音のある子供の保護者」をテーマにした発表も行なわれました。
 子どもの吃音は7~8割が自然に治るそうがですが自分の子どもがどういう状態なのか判断できず困っている親も多いようです。
 このテーマで講演をした「吃音のある子どもと歩む会」副代表の松本正美さんはこう語ります。

松本正美さん

    

「吃音のある子どもと歩む会」副代表の松本正美さん
これだけ情報が多くなると吃音に気づきやすくなって、(子供の)話し方が違うなって思った時に、親同士がつながれる場所がないと、自分ひとりで悩んでると思うので、まず親がつながって、情報を得ていこう、動いていこうというのが大事なんじゃないかと。親の会とかセルフヘルプグループとか、吃音に関心をもってくださる先生がたと、つながることで広がるのがいいと思います。   

 

 吃音の子どもをもつ「親の会」という自助グループが全国にいくつも作られています。子供の発声に心配のある方は、そうしたグループに相談することができます。 
 吃音の治療については「言語聴覚士」という資格を持った医療機関があり、相談できます。専門治療以外の「心のケア」は、「親の会」のような自助団体が手助けになります。
    
 この分科会には実際に子どもの吃音を心配している母親も参加していました。ある参加者はこのように話してくれました
      

参加した女性
娘が今5歳なんですけど、吃音があるので勉強に来ました。治るかもしれないし、治らないかもしれないというのでいつも孤独に、夫と悩んでいたので、当事者の方が活躍されてる部分とかを見て、もっと早く来れば良かったなと思いました。当事者の方とお話するのはとても有意義でした。   

 
 

 今回の「言友会関東ブロック大会」では、ほかに吃音のある若者たちの自助グループ「ういーすた関東」(以前『吃音ラジオ』というテーマで人権TODAYに出演したことがあります)の活動紹介や、自分の名前や会社名の発声が大変で、就労につまづくケースの多い吃音当事者に社会保険労務士がアドバイスをする教室がありました。
 さらに「ぼくは吃音ドクターです」「吃音の世界」などの著書のある九州大学病院助教で吃音外来を開いてる菊池良和先生の講演と質疑応答もありました。

菊地先生

 こうした大会を通じて、健常者が吃音のある当事者と交流する機会が増えて理解を深め、困っている吃音者がいたら支援できる社会にしたいと思いました。

スタッフのみなさん

 
 NPO法人千葉言友会 https://chibag-y-k.jimdo.com/
 NPO法人全国言友会連絡協議会(全言連) https://zengenren.jimdo.com/

担当:藤木TDC