お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • コラム
  • 放送ログ
  • 音声あり

川崎市のヘイトスピーチへの罰金条例案から考える

ACTION

今週はヘイトスピーチに関するニュースが2つ。1つは川崎市のヘイトスピーチ罰金条例案が出たこと、もう1つはフランス政府がFacebookでヘイトスピーチを発信したユーザーに対してIPアドレスを提供することで合意するというニュースがありました。

6月28日(金)武田砂鉄さんのコラムコーナーは、そんな動きから。

武田:こういったヘイトスピーチって色んなところでニュースになるんですが、そもそもヘイトスピーチについて話すと、「でも表現の自由ってあるじゃん」という答えがよく返ってくる。これは誤解があると思っているんです。

弁護士の師岡康子さんが書かれた『ヘイトスピーチとは何か』という本が岩波新書から出ているんですが、そこにはヘイトスピーチの定義として「人種、民族、性などのマイノリティに対する差別に基づく攻撃」と書いてあります。

ヘイトスピーチを日本語にするときに「憎悪表現」と訳される場合があるんですが、これが誤解を生んでいる気がして、”ヘイト=汚い言葉”みたいな数式が誤解として広がっている気がしますね。

武田:たとえば何年か前に「保育園落ちた、日本死ね」という匿名のブログから保育園が足りない問題が可視化されましたが、これはヘイトスピートではないです。あるいは産経新聞が数年前に、作家の大江健三郎さんがスピーチで安倍首相の名前を呼び捨てにしたことをコラムで取り上げてて、「一国の首相を呼び捨てで非難するのは、大江さんが大嫌いなはずのヘイトスピーチそのものだ」と書いてるんですが、これもヘイトスピーチではないんですね。

2016年にヘイトスピーチ対策法というのが制定されて、一定の規制がかかったと言われていますが、ネットで出てくる言葉はそんなに変わっていないので、社会全体の意識が改善されたとは言えない。そんな中、川崎市が仮名称ですが、「差別のない人権尊重のまちづくり条例」ということでヘイトスピーチの罰金条例を出したんです。

具体的に言うと、道路や公園で、特定の国や地域の出身者あるいはその子孫について国外に退去させようという主張をしたり、生命や名誉に危害を加えようと主張をしたり、著しく侮辱したりすることを禁止しようとしてます。

ただちに刑事罰になるわけでなく、違反行為を見かけたら1回目、2回目はやめるようにと勧告され、3回目になると氏名や団体名を公表して市が被害者に代わって検察庁か警察に告発する。勧告の前には有識者で作る差別防止対策等審査会から意見を聞くということなので、かなり慎重な措置だなと思いますね。市の担当者のコメントでも、「表現の自由に配慮して、刑事罰を課すまでに何度も手続きを踏むので、2重3重のチェックはしている」と言っていて・・・

全編はradikoでお聴きください。

6月28日 PERSONALITY ACTIONを聴くhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190628160000

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)