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武田砂鉄×小川彩佳「ニュース番組」と「”女性”アナウンサー」と

ACTION

7月12日(金)のゲストは『NEWS23』でメインキャスターを務める小川彩佳さん。小川さんと「テレビ」や「ニュース番組」、そして「女性アナウンサー」などをテーマにお話を伺いました。

武田:初回の『NEWS23』の放送で、「一緒に考え、感じ、気付き、触れる。一緒に繋がっていられる1時間を毎晩持てたら」と最初に言われていたのが印象的でしたが、これはどういった意図でしたか?

小川:23時台の報道番組で何が出来るだろうと考えたんですが、毎日皆さん朝から晩までインターネットでニュースに触れられると思うんですね。ただインターネットの特性上、自分が見たい、知りたいと思った情報ばかりがオススメで入ってくるようなシステムになっているので、自分の興味の範囲内の情報にしか触れられていないと思うんです。その中で23時に帰ってきて晩酌したり、お風呂上がりにテレビを付けて自分が全く触れていなかったニュースに触れて、答えのない問題を一緒に考える時間を持てる場所にはなれるかもしれないと想像して語った気がします。

武田:僕はテレビに対して批評することもあるんですが、テレビが”双方向性”という言葉を覚えた途端、やたらと視聴者に迎合するというか、「あなたと私たちは同じですよ」という目線を持ち過ぎているというか。同じ目線だったらその言葉は出ないというか。そもそも違うから。例えばTwitterの意見を下に流して、「今話してるけどこういった意見を出す人もいる。それも私たちは理解してます」という見せ方を過剰にしていると、「いいよ、わざわざこっちの気持ちを汲まなくても」と思うんですよね。

小川:そうですね、インターネットとテレビを融合させようという流れになってますよね。でも、不特定多数の本当に多種多様な意見を持った皆さんに一度に情報を発信出来るのがテレビの一つの特性なので。もちろん双方向性も大事ですし、様々なご意見も取り入れていきたいという気持ちもあるんですが、問いを投げかけるというの方が大事なのかなと思って放送しています。

武田:小川さんが『報道ステーション』を始められた頃は、2011年ですよね。震災の後から始めて。自分もその頃から物書きを始めましたが、本当にあらゆる大きな事象が積み重なったわけじゃないですか。原発事故から法案から。それに対してどういう風にオピニオンを発していくのかというのを問われる場面がこの数年、多かったと思うんです。皆さんが、「あの人はどういう風に言うんだろう」とチェックされる場面がこれからもどんどん増えていくでしょうし。一番濃厚な時期に始められたなという感じがありますよね。

小川:原発事故に関しては、これまで信じられていたことが覆ってしまった出来事だと思うんですね。例えば放射能の知識を自分が持ち合わせていなかったり、そういう立場でどういう言葉を投げ掛けられるのかということをすごく慎重に考えたことを思い出すのですが。他にもトランプ大統領の当選もメディアは全く予想できなかったですよね。

武田:最初は皆半笑いでしたもんね。

小川:全く想定していなかったことが起きてしまうというのを次々と目の当たりにした報道番組での日々でしたが、どこか謙虚でい続けなければいけないと思っていましたね。知ったかぶりをしないように。

武田:小川さんもそうだと思うのですが、所謂「女子アナ」的なイメージというものはいい加減脱却すべきだと思うんです。そういう「女子アナ」という仕事についての違和感というか。自分が要請されていることと、自分のやりたいこと、喋りたいこと、行動したいことの差異というのはこれまでどう感じられましたか?

小川:私はテレビ朝日の局員として12年間アナウンサーを務めましたが、その中で大分変化したと思います。入社当時を思い出すと、アナウンサー試験を受けるときに、服装が自由だったんです。で、どういう服装が良いのかを担当の方に問うたときに、「彼氏の実家に挨拶に行くときにふさわしいお洋服」という言い方をしたんです(笑)

武田:もうその時点で椅子をひっくり返して出て行きますね(笑)まぁ、でもそれが当たり前だったんですね。

小川:当たり前でしたし、老若男女が見ているメディアということを考えると、清潔感があって上品でという、多くの方に心地良く受け入れられる服装という意味ではそれも一つの正解なのかもしれないけど、でもその時点で色んなフィルターが掛かっていますよね。そのときはそんなに大きな疑問は感じませんでしたが。

武田:何年か前に、アナウンサー試験受けて採用が決まっていたけど、銀座のクラブで働いていた経験があったから「清廉性が足りない」という言い方で一度採用が取り消しになる事件がありまして、それは僕も怒って原稿を書きましたが。「何だよ、清廉性って!清廉性を人に求めるその心が清らかじゃないんじゃないでしょうか?」みたいなものを書きましたが(笑)でもそういうものにいちいち噛み付いていかないと、この「テレビ×女子アナ」みたいな慣習が更新されていかないので。

小川:今も23時台の報道番組を担当しているのが女性キャスターが多いので、「23時”女の戦い”」という書かれ方をします。もしこれが男性だったらこういう表現はなかったんだろうなと思いますね。

様々な報道番組を担当されてきた小川さんと武田さんとお話。全編はradikoのタイムフリーで。

7月12日のGUEST ACTIONを聴くhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190712162353

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)