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【インタビュー文字起こし・音声配信】特集「辺野古移設、県民投票、フジロック…。沖縄県の玉城デニー知事に聞く」▼2019年7月31日放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」22時~)

荻上チキ Session-22

荻上チキ・Session-22

TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』(平日22時~生放送)
新世代の評論家・荻上チキがお送りする発信型ニュース番組。

▼2019年7月31日  Main Session
時事問題など、およそ1時間にわたり特集。

特集「辺野古、県民投票、フジロック。沖縄県の玉城デニー知事に聞く」

【スタジオゲスト】
沖縄県の玉城デニー知事

荻上チキによる、玉城デニー沖縄県知事へのインタビューを聞くhttp://radiko.jp/share/?sid=TBS&t=20190731224837

radikoで放送をお聴きいただけます(放送後1週間まで/首都圏エリア無料)

◆フジロックに出演した経緯

南部:沖縄県の玉城デニー知事です。

玉城:よろしくお願いいたします。

荻上:とても暑い季節になりましたけれども、ちょっと柔らかい話題から伺います。フジロックに出演した経緯は?

玉城:いや、私にとっては大変熱い話題です。私の知り合いからですね、今年はthe Atomic cafe という割と社会的なその問題について取り上げるはステージがあるので、そこで今年は沖縄について、知ろう・語ろうというテーマにしたいんだと。ついては、出ていただけませんかっていう正式なオファーがあって。今年は私も、色んな所でトークキャラバンをやっていて沖縄の現状と課題解決について皆さんにできるだけ、たくさん語りたいというそういう行動の計画を立てているもんですから、その一環として是非やらせてくださいと、二つ返事で出させていただきました。

荻上:フジロックのステージの時はどうでしたか天候は?

玉城:前の日にものすごい大雨が降って国道が閉鎖されるぐらいの大変な状況だったらしいんですが、幸い3日目のトークライブの時には、もう雨が上がっても日差しが差してきて、もうの晴れ男の面目をなんとか保ったかなと思いました。

荻上:お客さんの反応というのはどうでしたか?

玉城:進行役はジャーナリストの津田大介さんと、それから2月の県民投票を盛り立ててくれた元山仁士郎くん、そして ORANGE RANGE という沖縄のバンドのベーシストのYOHさんも、YOHさんと僕は同じ沖縄市民なんですけど、こういう沖縄の3人と津田さんが色々その質問をして、それぞれの考え方を引き出してくれる感じでした。また、アトミックカフェと連動している「アヴァロン」というステージなんですけども、1500人ぐらいの広場のキャパなんですけど、満員でしたね。その満員の皆さんが静かに聞いてくださってヤジひとつないんです。「辺野古さっさと進めろ」とか「沖縄なに言ってんだ」って言われるのかなと思ってたんですけど、全くそんなことなく、みんなとにかく話を聞きたいという、その視線や注目がしっかりもステージに向けられていてとても感動的でしたね。

音楽と政治

荻上:音楽に政治を持ち込むなということを言われたりするんですけれど、この意見・反応についてはいかがですか。

玉城:僕はもともとやっぱりロックが好きで、しかもプロテスタント系の曲も好きで、そこには音楽は国境を越えて、リズムやメロディーがあり、言葉でメッセージを伝えるって言う事が、絶対そのロックに限らず音楽の核になる部分だと思うんですよ。それで、怒りを共有したり、涙を共感したり自分の中でどれだけ内面の感動と融合させていくかっていうことが大事なので、私は音楽に政治を持ち込むことも、暮らしを持ち込むことも、恋愛を持ち込むこともイーブンだと思っていますから。反社会的などではない限り、分け隔てをするということは僕はどちらかと言うとあんまりしない方がいいんじゃないかなと思います。

◆「対立」ではなく「対話」で

荻上:そうしたその人々の思いを汲み取る政治。沖縄県民の思いを汲み取っているのが県知事選挙、それから住民投票県民投票。知事は「対話」が大事だと。対話は、相手と同じテーブルに着くということで、本来であれば国が丁寧に説明をする、あるいは、県民に寄り添うと言うのであれば沖縄県で説明会など開くことが必要になってくるわけですね。それを行っていない。一方で、知事は対話ということを掲げることで、ただ国に対して向き合うだけじゃなくて他の様々な自治体と直接語り合うということをされています。この意図はどこにあるのか教えてください。

玉城:辺野古の今の計画は、2006年にV字型案が政府の決定になっていますが、1996年、97年に最初に計画された辺野古の新基地計画とは全く違う問題になっているんですね。実は前の県知事だった稲嶺さんや名護市長だった岸本さんが15年使用とか、軍民共用とか、その条件を付して、それを閣議決定させた上で、じゃ、どうすればいいのかということを真剣に話し合いをしてたんです。つまり、その時、国も沖縄県とちゃんとその約束をした上で、約束を守って実現するためにでもどうすればいいのかっていうテーブルがあったんですよ。
ところが2006年のこの V 字型案になってからは、そういう風にきちんとした説明や協議をしながら進めていこうというその姿勢がどんどんどんどん薄くなってきている状況です。普天間基地に限って言えば、普天間基地の負担軽減会議というのがあります。ところが負担軽減会議を本来ならもっと頻繁に開いて行って、では、本当に普天間基地のこの世界一危険だと言われている状況を、一日も早く解消するためにはどうすればいいのかということを真摯にこのテーブルでも話し合うことが重要だと思うんですが、残念なことにそんなに頻繁に開こうという姿勢がないんですね。つまり、辺野古に移設するために、その作業を確認するかのような会議しかいないので、対話にならないんですよ。物事ありきになってしまってるので、そうではなく、一旦それを横に置いて本当に対話をして必要なポイントを何かということを確認しながらそこから対応の糸口を見つけていきましょうというのが県知事として当選させていただいた私の主張です。もし政府が分かりましたそうしましょうと言うのであれば、私たちはいくらでもこの問題を根本的に解決するために話し合いたいというテーブルを作る心づもりはしてるんですね。ただ残念なことに、それでも工事は止まらずにどんどんどんどん違法な状況の中で工事が進められている。私たちは辺野古の埋め立て承認撤回している法律に則って撤回してるって立場ですから、今、国が進めている工事そのものは違法な状況で積み重ねられている違法な状態だという認識でいますので、それを一日も早くまず工事を中止して、話し合いをして欲しいということを要求しています。それを私たちの一番の前提であり、最初の条件ですね。だから、「対立」しているわけではなく「対話」を呼びかけているわけです。

◆辺野古の土砂投入をめぐる問題は、日本全体の問題

荻上:それから知事に就任して以降、県民投票も行われました。この県民投票を行われる前に、土砂の投入が行われた。その後も工事が進むというようなことをどう感じていますか?

玉城:まず、そもそもその昨年の12月14日ですが辺野古の埋め立て工事で土砂の投入が始まったんですね。これは県が昨年の12月の前に8月31日に行なった埋め立て承認の取り消しについて、本来であれば例えば行政が間違ったことをやってるんだったら、国民が国民の側がですね行政不服審査法という法律を用いて、国がやってること、行政がやってることは間違いだということを訴えることができる法律があるんですよ。ところが私たちが、沖縄防衛局つまり防衛省の沖縄の支局ですね。そこに対して承認も取り消したということに対して防衛局長が国交大臣に対して、この取り消しを取り消してくれということを、本来なら国民にしか使えないはずの法律の趣旨をねじ曲げて、それを申し立てて、国交大臣があろうことか、政府の同じ側にいるのに、不服申し立てをして、それを採決をして我々の承認取り消しを取り消したという状態を作ってしまっている。

荻上:まるで、自作自演のようなものですね。

玉城:野球の試合で、選手とアンパイアが同じ立場に立ってるというのと同じなんです。つまりルールも野球の試合も自分の都合のいいように出来上がってしまう。だから、ボールのストライクも、もう都合のいいように判定されてしまうしアウトかセーフかも、ギリギリだなと思ってもこれはやっぱりセーフでしょっていう。簡単にそういうこと言えてしまうんですね。つまり、公正公平な立場に立たずに国が今の工事を進めているという状況ですから、このことについては昨年の10月、110人ぐらいの行政法の先生方から専門家の方々から、行政不服審査制度の濫用だと、法治国家にもとる、つまり、本来法律が規定していることを捻じ曲げてると。そんなことやっちゃ法治国家とは言えないよと、そういう声明文まで発表までしているわけですね。

荻上:これは、沖縄県の問題だけではなくて、例えば他の行政が同じように、様々な決定をした際に国が不服だと取り消すこともできてしまうかもしれない。場合によって、これのねじ曲げが許されるとなれば国民の様々な異議申し立てに対しても、不服という形で退けるであるとか、その対応で門前払いはいつでも出来てしまうということを国が持つということになってしまうわけですよね。

玉城:そうなってしまうと司法の中立性公平性も保てるのかというところに踏み込まざるを得なくなってきますし、そもそも民主主義国家とか法治国家とか、いつも記者会見でおっしゃってるような状況なんですかということに。その不条理を、我々は問いかけて行かざるを得ないという状況を国がずっとほったらかしていう意味での放置を続けているということになってるわけですよね。そのことについて私たちは本当にこのままでいいんですか、皆さんもやがてそういう風にあの国を訴えたとしても国の言い分が通ってしまったら、そこにはもう皆さんの生活や命の尊厳も守られないという事態になってしまいかねませんよということを我々は訴えたいんです。だから沖縄だけの問題じゃないんです。日本国民皆さんにかかってくる問題だから、我々は強く発信していかなければいけないという責任さえ感じています。

◆沖縄の補助金をめぐって

荻上:先日の参議院選挙の秋田選挙区も結果が注目されましたが、秋田でイージスアショアの文章のデータの、改ざんと言っていいと思うんですけれども、そうした問題というのも沖縄と構造が同じではとの指摘もあります。国の姿勢、ほかの自治体への姿勢はどう感じていますか?

玉城:例えば、沖縄だけだと、限定的に考えていらっしゃる方がいるとしたら、その方々は、沖縄はたくさん予算をもらってるんだから、その予算で、引き受ければいいじゃないかという風におっしゃる方もいるんですね。ところが沖縄が国からもらっている補助金や交付金っていうのは沖縄だけが突出してるわけではなくて全国で見てみても中間ぐらいの金額しかないわけです。つまり、0.6%の面積に日本全体の70.3%の米軍専用施設米軍基地ですよね。米軍基地や演習場を引き受けさせているのであれば本来もっと6000億とか7000億とか我々が受けとってるんであれば、そりゃねって言うかもしれません。我々がそれは受け取っているのであれば、甘んじてそれは確かに受け取ってるかもしれませんって言うかもしれません。けども、普通の都道府県と同じように算定していただいて、しかも沖縄は陸続きではないという島しょ県であると言う不利性を持っていますから、そのために離島の離島がたくさんあるため、その振興予算は他の地域よりも、鉄道で繋がってない陸続きで繋がってないという分だけそこに振興していかなければいけない。
しかも、子どもの貧困の問題は全国で6人に一人だけど、沖縄の場合は3人に一人と言う調査によるデータが明らかになっている。では、子どもの貧困のための予算をどうするかということを考えた場合、
どうするか、沖縄県だけの問題ではなく国全体の問題に関わってくるわけですね。少子高齢化の問題を
克服するためにはそのための予算も必要になってきます。ですから、そういうことを沖縄も要求をして、基地問題とは別に本当に国民が安心安全安定した生活を営めるための予算を要求しているんですね。ですから当然、秋田県もイージスアショアとは関係なく秋田県民の生活や暮らしのためにその予算を要求していらっしゃると思うんですね。ですから、物事の本質は実は基地問題と、振興やくらしとの問題とは分けて考えないといけないということが一番大事なんですね。基地問題がでは沖縄だけの問題なのか、秋田だけの問題なのかという安全保障全体を国民の皆さんで本来なら考えなければいけないことなんです。なぜ、秋田にイージスアショアを置くのか。でたらめな計算をしてそれを訂正もせず、それは一旦取り消しますということもせず、いやもうこういう計画ですからとデタラメのまま進めるということは沖縄におけるでたらめな形で辺野古の新基地建設を進めているということとだんだんだんだんそれが重なってくるんですよ。それが沖縄や秋田だけでの問題ではなくなってくる状況がいろんな所で出てきます。安全保障や外交は国の専権事項だからという、抗えない言葉を政府が使ったら、じゃあ安全保障や外交のためだったらその地域の国民の生命と財産は国のやりたいようにやられてもいいのかということになってしまいますから、もはやそこにはもう地方自治の本当の持っている意味や意義というのはもう国が否定してることになってしまうわけですよね。これは、国と地方自治との対等な関係だと決めた地方自治法とも相反することになってしまいますから、国が法律を犯してしまうということになるわけです。そういうことを丁寧に私たちは説明していかないといけないですね

◆辺野古移設に対する「対案」の是非

荻上:この前の参議院選挙の時に、選挙特番の司会をしたんですけれども、そのとき、自民党の萩生田さんに話を聞いたんですね。萩生田さんに沖縄の基地の問題について聞いた際、今の他に場所がないんだと、趣旨としては沖縄県は代案を出さないじゃないかというのこと言っていたんです。いかがお感じになりますか?

玉城:残念な思いです。翁長知事も沖縄県の戦争で土地を奪われたんだぞと、奪われた土地を国民に返すのは国の責務でしょと。それを代案を出せというのは政治の堕落ですよと。なんで我々はその国の政治を信じてここまで一生懸命支えていこうとしてるのに、その我々に対して、奪われた土地を返してほしいと言われたりして、では、返して欲しければお前らが別の案を考えるというのは、居座ってる泥棒に出て行けと言ってるのに泥棒が出て行くんだったら泥棒が住める場所をお前らが提供しろと言ってるに等しいんだと言うことなっちゃうわけですよね。ですから沖縄が代案も出せということは、私は、別の角度でお話をすると、衆議院議員時代も沖縄県民はなぜ辺野古が唯一なのかということを、代案を示されたことがありません。例えば、簡単に言うと ABCDE と5つの場所があるとすれば、その中に辺野古が含まれたとすると ABCDE の色々な優位性や条件性や不利性、メリット、デメリット、金額、期間なども、ちゃんとマトリクス・図表にして、○×△をつけるはずだと。

荻上:比較してこの中で、色々考えたけどやっぱり唯一だったねと。

玉城:そんな説明もないんですよ。説明がないのに、なぜ辺野古が唯一だと言うんですか聞いてませんよと。その説明は、国が説明する責任を負っているはずですね、まずそれから聞かせてくださいと言っても我々はアメリカと話し合って辺野古が唯一だという結論に至りました。それしか言わない。県側が代案を出したとしても、その代案も我々は命をかけて飲みましょうって言うはずもないんですね。なぜなら、アメリカと協議をする姿勢を持ってないですよ。思考停止そのものですよ。まず、代案も出してほしいんだったら、今の工事をどうぞ止めてください。代案の話し合いをしましょうよって言うんだったらまだ分かりますけれども。我々はそもそも戦争で奪われた土地、国際法上も、その国の国民に帰すべきだということを守ってほしいという要求をさせていただいています。ですから、辺野古が唯一とか代案を出せというのはある種、国民がそれが、もしかしたら、まともな考え方なんじゃないかという風に、先導されてしまいかねない、僕はまじないではないかなというふうに思いますね。まじないに惑わされてはいけないと。沖縄に代案を出せと言う方針でいらっしゃるのであれば、それは私は少し筋が違うという風に言わざるを得ないですね。

◆県民投票をめぐって

荻上:県民投票のプロセスについても少し振り返りたいと思う。県民投票という手続きをしてくれということを要請して説得などをして、各自治体で声を上げていって結果として県民投票というものが実行された。このプロセスを振り返って、どういう風な感じになりますか

玉城:私が知事に当選する前から県民投票を行うべきではないかというふうなことをいろんな方々が話をして、署名を集めようということで、そういう動きがありました。それは何かというと、やはり、翁長知事が辺野古の承認を撤回したと。公有水面埋立法にのっとって撤回をしたという、その翁長知事の撤回を後押ししたいと言う県民の大多数の思いがあったんですね。23年前にも1996年に行われた県民投票の時にも、基地の整理縮小と地位協定改定についての県民投票だったんです。安全保障に関する県民投票だったんです。圧倒的に反対だった、あの時は賛成だった。この県内の移設が終わるかと思った。20年以上前の時には、どちらかと言うと労働組合や組織団体が動いて、是非県民の意思を示そうという形だったんですが、今回は本当に若い方々やそれに賛同するいろんな企業の方々とか、経済の方々とか、本当に普通の生活を支えていらっしゃる方々がその声を上げた。署名を集めた。そして、規定数以上の署名の数が集まって県議会に対して条例制定の請求が送られたわけですね。そして、話し合いが行われ、賛成多数で、可決された。その時は実は賛成か反対かの二択だったんですよ。署名を集めた時の要請も二択だったんです。賛成か反対かを明確にしようと。賛成反対とは簡単に言えないと人達もいるのではないかという声が少し湧き上がってきたんですね。そして、それぞれの市町村でも議会で議決があったりしたんですが、それによって5つの市、沖縄県内の11の市があるんですが、そのうち5つの市の市長さんが議会の反対理由に住民投票には応じられないという姿勢を発表したわけです。それから、実はその県民投票の会の皆さんもどちらでもないと言う、比較的消極的だけど反対、消極的だけども賛成、やっぱりどっちにも投票しづらいという方々の声を受け皿を作ろうということで、条例改正の要求と言うか県民投票の会の皆さんからそれを願ったので三択にしましょうということになったんですね。それも県議会で話し合いが行われ、議決されました。
それによって、5市は選択肢が増えるからということで我々も参加しますよということで、2月24日の予定されていた県民投票の日に間に合わせることができたわけですね。それも実はその途中で、県民投票の会の主役の一人である本山さんが、自分も宜野湾市に住んでるんだけども投票権がないのおかしいということで、ハンガーストライキを行ったんです。そのハンガーストライキの反響が大きくて、若い人がそこまで頑張ってるんだから、何で投票の権利を奪うんだっていう多くのそれぞれ当該市民の方々が役所に対して行ったんです。県知事である私も沖縄市民ですけども沖縄市長もその時は県民投票に反対だったんです。
やはりその多くの市民の方々の投票の権利を奪わないでほしいという要求に応えるように5市の主張も通って、41すべての市町村で行われ盛り上がらないと言われていた県民投票ですが投票率も約52%、先ほど言ったように52%を100と見立てた場合の約70同じ、約72%の方が辺野古の埋め立て反対という意思を明確に示したんです。

荻上:ウオッチしていたときに、二つの懸念があったんですね。2択の住民投票を要望していたにも関わらず三択だ四択だっていう形で勝手にその方法を変えてしまうというの動きがあったということ。それから三択にすることによってどちらでもないっていうのは、解釈の仕方が分かれてしまう。住民投票の価値というものが傷ついてしまう。そうした前例が作られならないかという懸念ですね。一点目に関してのご指摘のように県民の側がつまりその住民投票を求めてる側が三択でお願いしますと言うな形で民主主義の格好が取られた。後者のその選択肢として統計などをとる際においては適切とは言えないようなものを取ってしまったという点については今どう感じなってます?

玉城:私も正直にそのアンケートと投票というものについては、その選択肢の設け方というのは違って良いのではないかと思います。アンケートより広範に、色んな方々の思いを細かく分析をするということを前提に意見を聴取しますので。できるだけ例えばAと答えた方はここに答えてください。 B と答えた方はここに答えて頂き、さらに設問を設けることができます。そうすることによってそのま有権者やアンケートに答えた方々の意思がどういう方向性で、今、表出されているのかということが分析として出てくるわけですね。
他方、選挙は投票です。その選挙によってどちらが選ばれるかということは、それぞれの候補者が例えば5人いるとしたら5人の候補者のどの政策に一番自分が近いのかっていうことを選んで投票しますから、それは選択の中での一番自分に近いものということでの選択肢として見られるわけなんですね。ところがこの場合の県民投票は最初に、賛成か反対かを問う県民投票だったんですね。そのために二択にしたというスタートラインがあり、しかし二択ではやはりどうしても県民のどちらでもない、中に込められた想いを反映させることができないということになり、それは逆に言うと白票を増やしてしまうことになるのではないかということも検討されてそれが、三択にしてほしいということの選択肢を設けることによってそのできるだけ白票を減らす仕組みも努力して作ろうということになったんですね。これで落ち着いたんじゃないかなと、その時に思いました。5市の市長さんもこれだったら、私たちも投票に参加する素地ができたのではないかという風に感じたのではないかと思います。

◆県民投票は認められない? 投票率の低い参院選は認められる?

荻上:必要な措置だったということですか。そして行われた県民投票なんですけれども、あの保守系のメディアはいまいち盛り上がりに欠けたと。あれはあのあくまで投票に行った人の7割ということは全体の過半数に達していないともしていた。共産党の小池晃さんだったんですけれども安倍総理に、今回の県民投票の結果っていうのは辺野古への反対ですねっていうこと何度も聞いても、論評は差し控えると。こうしたような県民投票について受け止めないというような動き、いかがでしょうか?

玉城:それは民主主義の冒涜ですよ。一言でいえば。選挙で選ばれた方々がその国民の代弁者として議会を構成するわけですよね。議会を構成する方々が住民投票の結果を一顧だにしないということは、自分達が選ばれたということの前提をそもそも否定してるということに他ならないと私は思います。ですから、その国民の代弁者たる国会議員、市町村県議会の議員であれ、それとは別に行われた住民投票の結果というものはしっかりと受け止めるべきでありますし、そもそも多くの市町村ではやはり住民投票に付してほしいという案件この住民にとって本当に大きな禍根も残しかねない問題だということに対して要求をするわけですよ。ところが、与党・野党の多数のバランスによって、だいたいがその住民投票の、否決されてしまうというのが、住民投票そのもの否決されてしまうという傾向があるということも私は実は残念に思っています。ですから住民投票の結果を一顧だにしないということは、私はあり得ないことだと思いますし、そもそも選挙によって選ばれた側がそのような考えを持つということそのものにも私は非常に不条理を感じますね。

荻上:選挙の時に、例えば投票率が低かったので、今の政権というの、国民の1/4にも信任されてないんだっていう言い方をする事は私は、反対なんですね。それは、あの今の政権であれば、リベラルの遠吠えみたいなものだと思います。全く同じような論調、例えば産経新聞などの保守的なものが、今回の沖縄の住民投票などに対してのみにその論法を投じるということになって、お互いがそうしたロジックを好きな時だけ使うとなればやはり民主主義とはなんなのかっていう根幹の議論っていうものになる。ですから、そうしたそのいう政治を話し合うための土壌というものをしっかり築いていくということ。心配なのは県民投票に行ったにも関わらず変わらなかった、反対の県知事を選んだにも関わらず変わらなかった。沖縄県民の方々はよくくじけずにそれでも投票行くなと言うに思うんですが、そうした無力感というものが結局、政治からの距離をとってしまいかねないと。政治離れを産んでしまいかねないと思うんですね。こうした状況についていかがお感じになりますか?

玉城:端的にその一つのレアケースがこの辺野古の埋め立てや県民投票での問いかけだったと思うんですね。ですがあのよくいろんな政治家の方々は選挙の結果はあの投票ひとつだけじゃないと。いろんな都合それぞれの主張があって、より自分の考えがこれに近いという方々が投票してるのであって、その議員を選ぶ。あるいは組長を選ぶのは様々なんだと言い方をします。僕は一理あると思うんですね。でも、例えば県民投票で投じられたのは、間違いなく普天間基地の移設のための辺野古の基地建設の埋め立て、賛成か反対かですから。もう具体的なんですよね。そういうことについては、具体的に結論が出たという52%の方々が反対に投票して、その中の72%が反対をしたというこの結果は揺るがないわけですよね。ということは、この結果そのものは、紛れもない県民の証明した証として、しっかり持ちつけるべき主張するための根拠の一つのエビデンスにするべきであるというふうに思っています。しかし、それだけではなくてそれ以外の政治課題はどうしてるのか考えた場合に、子どもの貧困の問題とか、若い人たちの非正規から正規雇用に転換とか、おじちゃん、おばちゃん達の年金どうするのか、10月になったら消費税上がるけれども生活はどうするのかとか。ですから、基地問題のみならず基地問題にも一生懸命全身全霊で取り組むとともに、それ以外の課題にもしっかり取り組む姿勢を見せて行くことの方が、私は全てに県民との約束を守る、公約を守るということに対して頑張ってる姿勢を、見せることによる信頼関係が崩れて行かないように努力するべき私の責任だというふうに思います。ではそういう姿勢をあまり曲げずにぶれずに持ち続けるということが重要だと思うんですね。政府が工事をどんどんどんどん進めていてもそれは違法であると言い続ける立場を主張するべきでありますし、今回の参議院選挙49%の投票率ですね。県民投票52%ですよ。52%否定するのであれば49%も否定するんですか皆さんと。我々は逆に問わなければいけなくなる。でも49%であってもそこで示された民意によって参議院が運営されるわけですよ。議員が選ばれて。そのことに私たちは異議を申し立てたつもりはありません。だからこそ52%の投票率と72%の反対という結果というものは、ゆるぎないものでしょうと。我々は堂々と主張していくそれを国際社会にも日本全国の皆さんにも、これは私たちだけの問題ではないですよ。この数字の結果も是非しっかりと受け止めてくださいねということを呼びかけて行く。価値観を絶対に揺るがせてはいけないと言う。根幹の大切にすべきものとつなげて僕はそれを届けていきたいというふうに思うんですね。

◆各国の地位協定をめぐって

荻上:最後の質問なんですけれど、翁長さんの時や県知事選挙の時にも色々なフェイクニュースやデマが飛び交ったりしました。沖縄の基地問題についてのQ& A のようなものを検討してこう作成をしていました。この沖縄の議題についてどうやって参加して欲しいのかその議題作りについて最後にお願いします

玉城:最も重要なこと日米の安全保障で最も重要なことは日米の安全保障は沖縄と日本政府の問題ではないということです。日米の安全保障は日本国民全体にかかっている問題だということをまず分かっていただきたい。認識をしていただきたいということですね。我々は日本とアメリカの地位協定と、そしてアメリカが他国と結んでる地位協定について調査をして、そのどこに問題があるのかをしっかり発信していかなければいけないということをずっと、そのこと言い続けそして調査も昨年今年度も続けさせていただいています。この間、ドイツ、イタリア、ベルギー、イギリス、まずヨーロッパなどのNATO加盟国4カ国に対して調査を行って参りました。で、その調査結果をヨーロッパ編として発表させていただいてますし、その概要版として現状と課題ということを冊子にして2冊作らせて頂きました。じゃあどういう違いがあるのということを図表にして考えて分かりやすく表してみたんですけども。例えば、日本の中の法律、飛行機を飛ばす場合には航空法にちゃんと前もってフライトスケジュールを出し、どういうコースを通ってどこからどこに行くんですよって、自衛隊であれ民間機であれ、全部出すんです。ドイツ、イタリア、ベルギー、イギリスでは米国の軍用機に対しても国内法を守らせているんです。米軍も国際法上、私たちが基地を置いている国の法律は私たちも守る義務がありますということを認めてるんですね。ところが、ドイツ、イタリア、ベルギー、イギリスはすべて国内法を米軍にも適用されている地位協定の関係になっているにも関わらず日本だけは自国の法律を適用できないとなっているんです。

荻上:不平等関係になっているということですね。

玉城:米軍がやりたいように日本の空も海も土地も、それが軍の目的であれば内容を知らせることもなく自由に使っていいという協定の形になっている。それはあまりにもおかしいでしょうということを実は先日のフジロックの会場でも、皆さんの頭の上には地位協定という、見えないけれども重たい鎖が張り巡らされていて、いざ、米軍が公務という理由で事件・事故を起こした場合に国民皆さん一人一人はこの地域を提示という重たい網が覆いかぶさります。行動が制限されます。実は沖縄だけの問題ではありませんよ、そのことを私たちは国民の皆さんに本当にこの日本とアメリカのその状況というのは、私たちは安心できる状況なんだろうかということをキャラバンで語っていきたいとと思いますと言う話をさせていただきました。そして、キャラバンではシンポジウムも計画しますけども、最初の東京の時には、辺野古反対という論調の方々が、多かったのですが、それでは色んな多様な意見が聞けないから賛意を示してるその有識者からも声を聞くべしという県議会からも意見がありましたので名古屋市でのシンポジウムでは、そういう方々にも声をかけて賛成反対の両方からなぜ賛成なのかなぜ反対なのかということをよりわかりやすくでは皆さんはどう受け止めますかっていうことを問題提起をしていくようなスタイルにしたいと思っています。

 

 

 

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