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おすすめラジオクラウド「ジェーン・スー、お盆の空いた東京を語る」

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こんにちは。文字起こし職人のみやーんです。僕が選んだラジオクラウドのおすすめコンテンツを紹介するコーナーの第52回目。
今回は『ジェーン・スー 生活は踊る』の中から「お盆の空いた東京を語る」です。

「東京生まれ・東京育ちで帰省する故郷がない」というジェーン・スーさんがお盆休みになり、多くの人が帰省をしていつもよりもグッと人の数が少なくなった東京の様子や、そこで考えたことについて話していました。


ジェーン・スー:いま、お盆ですから。ちょうどお盆休み、振替休日の月曜日とは申しますけれども、お盆休み真っ盛りということで。

小笠原亘:もう朝から渋滞情報で20キロ以上だとかっていうのを盛んに情報として流していましたが。11時ぐらいになるとちょっと落ち着くの? まだまだどんどんたまっていくのかな?

ジェーン・スー:どっちに向かって……っていうのもありますけども。まあ、早い人なんかは先週の金曜日から出て、もう帰ってきちゃうなんて人もいるみたいですけど。東京が本当に空いてるんですよ。最高です。もうね、ただね、東京という都市はいろんなところから人が来て生活をしてくれないと成り立たないようなシステムにはなっています。なっていますけれども四代前から東京で暮らしている者としてはですね、「東京はみんなのもの」と言われてしまってですね。「いやいや、私の故郷でもあるんだけど……」みたいなところもあって。

小笠原亘:そうか。田舎が東京ですもんね。

ジェーン・スー:そうなんです。だからみんな夏休みになると帰るところがあって、小学校の時はすごいびっくりしていました。「なんで夏休みになると『おじいちゃん・おばあちゃんのところに行く』っていうことで遠いところに行けるんだろう?」と思って。

小笠原亘:そうか。我々田舎者からすると逆でね。もう嘘でもいいから「東京出身」で大学時代にコンパで言っていた方だから。羨ましかったね。

ジェーン・スー:だからお互いにね、隣の芝生は真っ青なんだと思うんですけども。私なんか、その子供の頃は本郷とか小石川に住んでいましたけども。おじいちゃんは向ヶ丘に住んでいましたからね。もう5分ぐらいですよ(笑)。なんの感慨もない。だから母の姉が嫁いだ先の山梨によく帰省をしていて……まあ「帰省」じゃないですね。完全に居候ですよ。いまから考えたら。母の姉の家族は寛大だなって思いましたよ。

小笠原亘:遠い遠いをツテを伝っていってね(笑)。

ジェーン・スー:そうそう。でも、そうでもしないと夏休みに毎年帰るところなんてないんですよ。いまはもうないですし。

小笠原亘:そう考えるとさ、そういうところがないって……東京っていま、もう暑いからね。脱出した方がいいじゃないですか。

ジェーン・スー:そうなんですよ。

小笠原亘:私も週末にね、野球の仕事で横浜スタジアムに行っていたんですけども。まあ、もう無理。だっていまのピッチャーは投げた後に……イニング間でOS-1(経口補水液)を飲みながら投げていますよ。試合で。

ジェーン・スー:たぶん温度で言ったら「1、2度上がった」とか「2、3度上がった」みたいな数字上だけ見ればそうなのかもしれないですけども。それが終日となると奪われる体力も桁違いですよね。そのかわり、ちょっとうまくやれれば昨日なんて銀座に行ったんですけども。まあ、空いている空いている。スースー歩けるし。もちろん暑かったので休み休みですけども。まあ、これぐらいいつも空いていたら最高なんだけど。

でもそれだと銀座は持たないわっていうぐらい。まあ新しくできた無印なんかはすごく混んでいましたけども。ただ、数寄屋橋交差点もデパートもどこも適度な人の入りっていう感じで。「これぐらいだといいな!」っていう。まあ、東京者の密かな楽しみですよ。お盆にどこにも帰るところがなくてブーブー言いながらも、故郷に人がいないということを喜ぶ感じ。

小笠原亘:フフフ、そうか。我々はもう渋滞の中に突入していく。あるいは新幹線を立ちっぱなしの中で一生懸命帰って、ほとんど息抜きできないでまたその渋滞の中に飛び込んでいくっていう……。

ジェーン・スー:だけど、切ないんですよ。みんなが帰るところがあるという羨ましさ。でも、人がいないという清々しさ。でも、結局はいろんなところから来た人が生活をしないと私たちも暮らしていけないという依存体質であることの自分への恨みがましさ。で、「帰ってこないといいな」とも思うんだけども、全員大渋滞に乗って帰ってきて。でも、帰ってこないと街は回っていかないし……っていう。でもまあそれこそ、さかのぼっていくと江戸とかそれぐらいからたぶんもう東京はそうですからね。

小笠原亘:ああ、参勤交代とか?

ジェーン・スー:まあ参勤交代はちょっとわからないけども、いろんなところから人が来て……っていう。ただ、故郷がある人は羨ましいですよ。すっごく羨ましいです。

小笠原亘:でも歳を取って思うものですね。本当に。親元を離れて思うものだし。遠くに在りて思うもの。

ジェーン・スー:あと、地元でしか食べられない食べ物とか、いろいろとあるじゃないですか。

小笠原亘:ああ、はいはい。でも東京でもなんでも食べれるじゃないですか。

ジェーン・スー:そうなんですよ。結局だから「ここでしか食べられない」みたいなものはないんですよ。だから、なんだろう? ふるさとの郷土料理っていうと、なんですか?

小笠原亘:我々はわんこそばとかになるのかな? 岩手になると。

ジェーン・スー:おそばが美味しいところですよね。

小笠原亘:そう言われてすぐにピンと来ないのがまたね、あれでしょう? ダメでしょう、私なんか。

ジェーン・スー:いや、そんなことないですよ。

小笠原亘:わんこそば、私なんか食べたことないから。名産だって言っているけども。小岩井農場もあんまり行ったことがない。

ジェーン・スー:えっ、私、行ったことある。

小笠原亘:あるんですか? どういうところですか、小岩井農場って?

ジェーン・スー:すごく素敵なところで。物をいっぱい買って帰って。でも、そういうことですよ。東京の人で東京タワーに登ったことがない人もいるみたいだし。

小笠原亘:スカイツリーはあるんだっけ?

ジェーン・スー:スカイツリーはね、私は下までは行った。だからスカイツリータウンみたいなところまで行って「まあ、いいか。上は別にいいか」って言って終わりましたけども。まあでもね、そう。なんでもかんでも人がいない時にコソッと言っているみたいでズルいですけども。地元に帰ると「地元はいいな。気持ちいいな。東京には冷たい人が多くて……」って。みんなね、東京のことは余裕でディスってくるんですよ。

これ、本当にすごいよ! ちょっと今日、オープニングが長くなりますけども、私は言いたい。「東京は文句を言っても構わないところ」っていう共通の見解があるんですよ。この間、タクシーに乗った時にいきなり「東京に出てきてまだ何年なんですけど……東京は道がひどいし、人はルールを守らないし、すぐに出てくるし……」ってもうずーっと東京ディスで。「いや、これはもうどうしようかな?」って……。

小笠原亘:それは同窓会とかで帰ってもね、やっぱり「ああ、小笠原は変わったな」っていう話になるんですよ。それで何人か東京に出てきているやつらがいるんですけども、二次会は東京に出てきているやつらで飲みに行くっていう。

ジェーン・スー:フフフ、「都会の絵の具に染まっちゃったな」みたいな?

小笠原亘:そう。「変わったな」なんて言われて。「変わってねえよ」なんて言いながらも東京のやつらで飲みに行くっていう。

ジェーン・スー:まあ、なんでしょう? その羨ましいとうらめしいのないまぜになったものだとは思うんですけども。ずっといる人間としては……運がいいと思いますよ。こういう仕事にたどり着けたのもたぶんそういうことが作用をしていると思うので。文句はそこについては言わないけども。でもね、「一応、私たちの故郷でもあるから、そんなに悪く言わないで。そんなに東京を『冷たい、冷たい』って言わないで」っていうのはちょっとはある。

小笠原亘:フフフ(笑)。

ジェーン・スー:だってさ、突然岩手の人にさ、「岩手って冷たいですよね! 岩手の人は信じられない」とかって言わないじゃないですか。東京だけは言っていいっていうのは……。

小笠原亘:いま、いまちょっと聞いただけでも「なに言ってるんですか?」ってなっちゃうもん。「そんなこと、ないですよ!」っていうね。

ジェーン・スー:こっち、言えないもん。もうちびまる子ちゃんみたいな笑いをするしかないっていう。

小笠原亘:なんかこう、心にグサッとくることがあるたびにね、「東京って冷たいな」ってすぐに思っちゃうっていうね。

ジェーン・スー:私はそういう時に思うんですよ。「その人、絶対に東京の人じゃない。その人は絶対にどこかから出てきた人だ」って(笑)。

小笠原亘:フフフ、もうすぐに東京のせいにするの。なんだろう?

ジェーン・スー:どうやって真の、代々東京の人かを見分けるか、その方法って知っています?

小笠原亘:「さしすせそ」の発音で、「すし」とかああいうのを……?

ジェーン・スー:違う。確実にダサかったら東京の人! 東京のおしゃれは全部外から来た人が作っているので。ダサい人はだいたい東京の人。本当に。

小笠原亘:ええっ?(笑)。

ジェーン・スー:ぼんやりしてるダサい人はだいたい東京の人です。トレンドを作っているのは全部外から来た人。みんなが外で思っている「東京」っていう概念があって。「こういうのが東京だ!」っていう。そういう夢を持って東京に来て、それを現実化するわけですよ。顕在化させるわけですよ。で、我々はそれに乗っかっているだけなんで。真の東京人っていうのはあまりおしゃれじゃないっていう(笑)。

小笠原亘:フハハハハハハハッ!

ジェーン・スー:だって、わかんないんだもん。

小笠原亘:まあ、これを聞いて賛同する人は多いんでしょうね。これを聞いていて。東京に上ってきて、このラジオを聞いている人。あ、メッセージテーマ、どうしよう?

ジェーン・スー:メッセージテーマ、先に言っちゃいましょうか。連休、ど真ん中、どこで何をしていますか?

小笠原亘:フフフ、これいいですね。いちばん落ち着いてね。気楽に送ってください。はじめて聞いた人もいると思いますので。

ジェーン・スー:東京に対する文句は控えめにお願いします(笑)。

小笠原亘:フフフ(笑)。


たしかにスーさんのおっしゃる「みんな『東京だけはディスっていい』と思っている」というのは言い得て妙ですね。他の場所の人にそれを言ったら絶対に怒られる(笑)。そしてスーさんが話していた代々の東京人の見分け方には思わず笑ってしまいました。ぜひぜひラジオクラウドで実際のトークもチェックしてみてください!

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