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小説家の宮部みゆきさん、攻略本が好き過ぎて、やらないゲームの攻略本も買い集めていた

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

宮部みゆきさん完全版トーク前編はこちらから↓↓

■攻略本のライターさんによって面白さが変わる

「マイゲーム・マイライフ」のゲストに小説家の宮部みゆきさんがやってきました。宮部さんといえば無類のゲーム好きとして知られ、ゲームをモチーフにした作品も多数発表されています。5月のゲストだった小説家の大沢在昌さんのトークの中でも宮部さんの話が少しだけ出てきていました。
実は宮部さん、ゲームデビューは32歳とかなりの遅咲き。体調を崩して仕事を休んでいた時期に、スーファミの「トルネコの大冒険」を買ったところからゲーム人生が始まります。そこから「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」、FFは7から古いものへと遡っていき、「タクティクスオウガ」に人生を捧げ、と順調にゲーム経験値が上がっていきます。

トークの中でも特に面白かったのが、攻略本についての話です。


宮部「7~8年前まではゲームの攻略本も結構買ってて、やらないゲームの攻略本も買ってました」

宇多丸「やらないゲームの攻略本!?」

宮部「攻略本を読む楽しみっていうのがあって」

宇多丸「さすが……。さすがというべきかわからないですけど(笑)。攻略本というジャンルそのものが好きになっちゃった?」

宮部「当時、周りのゲーム好きな人に、『結局、本が好きなんだね』ってあきれられたことが(笑)。設定資料集とかもバンバン買います」

宇多丸「え、その蔵書っていうのは今でも取ってあるんですか?」


宮部「400作品くらいはあると思います」

宇多丸「それ専門店よりもあるんじゃないですか? 博物館ですよ、それもうねえ(笑)。ちなみに、やってないゲームの攻略本を読む面白みってどこにあるんですか?」

宮部「あのねえ、ストーリーがキワキワのところまではわかるんですよね。ライターさんの腕前で、興味をそそるように書いてくれているのか、やっぱりこのゲームはちょっと私は縁がないなって思ってしまうか、そこの醍醐味があるんですよ」


宇多丸「ああ! 書き手の力量もはかれる(笑)」

宮部「自分がまったくやらないゲームでも、ゲームライターさんの個別の力量で、この人が書いていたら買うっていうのが」

宇多丸「名前買いするんですか!」


宮部「この人のだったら問答無用で買うっていうのが3人くらいいます」

宇多丸「これ当時、攻略本のライターやってた人が、実は宮部さんにそんな読まれ方してたって聞いたらめちゃめちゃ冷や汗たらすと思いますよ! ええええ~~~って!」

私も攻略本を読むのは大好きでして、ひとつの作品で何冊も買って読み比べをしていたため、攻略本を買い集める宮部さんの気持ちがよくわかります。……ですが、さすがにやらないゲームの攻略本を買うという発想まではありませんでした。そして、攻略本ライターの力量というのはまさにおっしゃる通り、書き手、そして版元や編集者によってカラーが全然違っているんですよね。ただ情報だけを載せているものもあれば、主観を交えながら面白おかしく書いてあるものもあり。そして、そもそもゲームについての魅力をストーリーのネタバレなしで書くのってめちゃくちゃ難しいんです! ゲームに限らず、映画や小説、マンガなどのレビュー記事なんかも同じことが言えるかと思いますが、作品が素晴らしければ素晴らしいほど、ネタバレなしで語る難しさに悶絶します。「言いてぇぇええええ、語りてぇぇええええ、それで一発で面白さが伝わるううううう!」以外に言葉が出てこないこともしばしば。宮部さんほどの方が名前買いをするというのは、相当の力量なわけで、これはすごいことです。

さて、話は変わりますが、宮部さんが「もじぴったん」についての裏技を発見したという話もありましたので、ここに載せておきますね。もじぴったんプレイヤーの方はぜひ試してみてください。

宮部「パズルゲームとかはやってなかったんですけど、10年くらい前からもじぴったんを」


宇多丸「もじぴったんは本っ当に面白いですよね!」

宮部「楽しいですよね~!!! よくできてますよね~! 私、すべての面で高得点を出せる魔法の言葉を発見したんです」

宇多丸「え、万能ワード? なんですか?」

宮部「例えば、『ぺ』が付く言葉を20個見つけろ、とかいうのがあって、見つけられるんですけど、点数が金のかんむり取るには足りないなんてことがありますよね。そのときにこれ入れればバッチリっていうのがあるんです」

宇多丸「なんですか?」

宮部「『まんじょういっち』。これを両脇から入れて、ちょっと連鎖すると、ほぼどんなステージでも金のかんむりが取れます!」

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

■今回のピックアップ・フレーズ

(映画「模倣犯」のときの裏話)

宮部「当時、私もびっくりしましたけど、皆さんに心配されるほど怒るとかはしなかったんです。あれって要するに、内面ですよね。肉体にああいうことが起きたんじゃなくて、内面、心象風景だから。映画はそういうことができますから、そんなに腹を立ててはいなかったんですけど、完成披露試写会で途中からどうしてもお手洗い行きたくなっちゃって、終わった瞬間にバーッてトイレに行ったら、怒って出ていったって噂が……(笑)」


宇多丸「あああああ~~~~! なるほど! そういう尾びれが(笑)」

宮部「そうなんです。今でもねえ、一部の人はそれを信じてらっしゃるので、この機会に誤解です、と(笑)。すごくエアコンが効いていて寒くて、決して怒って出ていったわけじゃないんですよ……」

宇多丸「うわぁ! これは大変な歴史的証言!」

文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)

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