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ゲームから影響を受けた宮部みゆきさんがずっと書いてみたいと思っている小説とは?

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

宮部みゆきさん完全版トーク後編はこちらから↓↓

■小説を書くのは、ゲームのフラグ立てに似てる

「マイゲーム・マイライフ」のゲストは前回に引き続き宮部みゆきさんです。宮部さんは、ゲームから影響を受けた作品も発表している小説家。ということで、今回の放送後記では、ゲームと小説との関わりについての話をご紹介していきたいと思います。

宮部「『ブレイブストーリー』を書いたときに、ゲームクリエイターの方に、半端なノベライズ本よりもゲーム的な小説だ、と評していただいてすごく嬉しかったんですけど、もともとミステリー小説って伏線を張っていって、手掛かりを置いていって、それを後から全部謎が解けて回収していくので、それって、ゲームのフラグ立てに似てるんですよね。だから、もともと非常に近いところで仕事してたので、(ゲームが)参考になることこそあれ、障害になることはありませんでした」

ゲストにやってくるたいていが、ゲームに熱中しすぎたことで仕事でやらかした事件を披露するのですが、そこは小説家という職業の強みでもあります。ゲームをしていることが、ある意味“取材”にもなっているのは羨ましい!
そして、番組恒例の質問「ゲームから学んだこと」についても、いい影響しかないようで。

宮部「学んだというか、再確認させてもらったという感じですけど、“物語の楽しさ”、それと、“創作することの喜び”ですね。ゲームをやっていて感動すると、自分はまったく畑違いだけど、自分の今書いているものもがんばろうという気持ちにいつもなれました。それは、私がこのゲームから感動して、嬉しかった、幸せだな、というこの気持ちを、自分の本を読んでくださっている方に届けられるように、がんばろうという気持ちにもなれたので。純粋に楽しみながらゲームやっていて、自分も気合いが入ったというか」

宇多丸「伺っていると、本当にいいことしかないですね」

宮部「視力が落ちて、ぎっくり腰になったくらいかな(笑)」

宮部さんの今後の目標のひとつが、ゲーム的な「マルチエンディングの小説」を書くことだそうです。これはぜひとも読みたい!


宮部「ずっと前から考えていて、まだ果たせていないんですけど、マルチエンディングの小説を書いてみたいんです」

宇多丸「マルチエンディングの小説」

宮部「すべてのエンディングで、読者の方に納得してもらえるような。あのときはこっちのエンディングが正しいと思ったけど、AとBでBの選択肢を選んでBのエンディングを読んだら、これもアリだなと、人生ってそういうものだなと思ってもらえるようなね、そういう小説を書いてみたいなと」

宇多丸「あるところから分岐し出して……」

宮部「ファンタジーでもいいし、サバイバルホラーでもいい。サバイバルホラーのゲームは怖くてできないから、逆に小説で書くならいいかなって」

宇多丸「完全に現実の、人間ドラマも面白いかもしれないですね。というのも、我々の人生がまさにそうですからね」

マルチエンディングの小説となると、ゲームブックのような形式で、各章の最後に選択肢が登場し、それによって「●ページへ進む」と誘導されていくのでしょうか。個人的には宇多丸さんが提案していたような、現実に即した人間ドラマでそういうものを読みたいなと思います。あるいは、ミステリー小説にして、ガチで推理に正解しなければトゥルーエンドにならない、というのも面白そうです。

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

■今回のピックアップ・フレーズ

宮部「近づかないほうがいいと思ってやっていないのが、マインクラフト」

宇多丸「子どもとか好きですが、あれは現代のバーチャル砂場とかバーチャル積み木とかという感じで。(中略)子どものときにこんなのあったら……」

宮部「いやー、私、学校行かなくなっちゃうと思いますね!」

文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)

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