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最近のネット記事事情に思うこと…。Webライターの愚痴の数々

ACTION

9月23日(月)のゲストコーナーは「宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど…」。今回はWebライターの徳重辰典さんと、山田さん(仮名)から仕事の愚痴を聞いていきます!

ネット記事で悪く書かれることも多々ある宮藤官九郎さん。この日のオープニングトークは、医者から止められているエゴサーチをして身を削り、わざと、記事になりそうなトークで煽る煽る。それは何のためかというと・・・?

15:30。それを別室で聴いていた徳重さんと山田さんは、「悪意あるネット記事風」に仕立てるために、カタカタカタカタ…。そう、お二人は、番組からの注文で、よくありそうな、キツ~~い書きっぷりの記事を作成中・・・

普段は良心的な記事を書くお二人ですが、ほんの20~30分で、注文通り「悪い感じ」で書いてくれました!

さて、ゲストコーナー。その内容を発表され、宮藤さんは・・・

「ぎゃーーーーー!オレそこまで言ってないよー!!」といろんな意味で大興奮のご様子。

そして・・・

パタッ・・・

さて、気を取り直して、お二人の赤裸々な愚痴を聞いていきます。

山田:宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど、世間的に記事が話題になってもライターは別に儲からないです。

宮藤:えっ、儲からないの?たとえば今日書いてもらった原稿(本日のACTIONのOPトークを「悪意のあるWeb記事風」に記事化してもらいました)は、いくらぐらいですか?

山田:これくらいなら数千円ですね。

徳重:2〜3000円ぐらいですかね。

宮藤:2〜3000円で嫌われちゃ、敵わないなぁ(笑)「5000円あげるから嫌いにならないでください」って気持ちですね(笑)

幸坂:クリック数が多いとお値段が高くなるみたいな話ではないんですね。

山田:そうですね。

宮藤:基本、書いたらいくらか決まってるんですね。

山田:そうですね。それか、月に何本納入しなくちゃいけなくて、それでいくらか決まっているとか。たとえば月30本で10万円とか。

宮藤:それって世の中なにも起きなくて書けないみたいなことはないですか?

山田:それで芸能人のTwitterやInstagramを見て何かを書く人が出てくるんだと思います。

徳重:そこで他愛もないことを言ってるのに、「猛批判」とかつけて炎上させてみるとかで数を増やしたりする人もいますね。

幸坂:じゃあWeb記事だけで儲けてるライターさんは少ないんですか?

山田:食えてる感じの人はあまりいないですね。

宮藤:大変だなぁ。月契約で30個、さっきの記事のクオリティのものを書かなきゃいけないんでしょ?

山田:この記事はそんな高くないですよ。

宮藤:えぇ〜!まぁ、2~30分で作れるんですもんね。

宮藤:「あの人の書いた記事はPV数伸びるんだよな」ということは信用に繋がるんですか?

徳重:結局そういう批判記事を書いてる人って評価が上がらないんですよね。そういう記事って署名が載らないじゃないですか。

幸坂:会社員時代もそうでしたか?

徳重:そうですね。そこで評価されたことは一度もないです。

宮藤:そうなんだぁ〜。それだけ皆が見たいネタだから、記事ネタとしてはかぶりますよね。その中で目立つには刺激的なワードみたいな、他と違うことって観点は大事ですよね。

徳重:宮藤さんに言ってもしょうがないんですが、ラジオやテレビの書き起こし記事って誰でもやっているわけではないんです。

幸坂:えっ?でも増えてきてますよね。

徳重:増えてはいますが、全員が全員やっているわけではないです。評価されるような仕事ではないので、若手がやったりバイトの人がやっていたり。ちゃんと食おうと思ってライターやっている人ほど、こういう仕事は嫌がってやらないと思います。

宮藤:徳重さんはラジオの仕事はやらないんですか?

徳重:絶対やらないと心に誓ってます。

宮藤:さっきやったじゃないですか〜!(笑)

徳重:それは、悪く書いてくれと言われたからやったんですよ!心苦しいなと思って(笑)本当はやりません!書き起こし記事って、もともとブログの書き起こしブームがあって、そのあとテレビなんですけど。テレビぐらい皆の見ているものだったらいいんですけど、ラジオって部室感があるじゃないですか。下ネタとか。だから燃やそうと思えばいくらでも燃やせるんですけど、そういうところに面白さを感じているので。僕自身もラジオで育ってるので、そこはポリシーとしてやらないと決めています。

宮藤:なるほど。聖域だ。

宮藤:あとは、Yahoo!に載ってるからといって、Yahoo!自体が取り上げているわけじゃないんですね。

徳重:ヤフトピはYahoo!が選んでいるんですけど、よくタレントさんが言っている「Yahoo!ニュースさん、記事載っけてくれてありがとうございました!」は、Yahoo!ニュースが記事を書いたんじゃなくて、僕らメディアが書いた記事を載っけているので、そこで感謝されても僕らが悲しいだけなんですよね(笑)

宮藤:「書いたのは俺だよ!」っていうね(笑)Yahoo!さんは取り上げてるだけだと。

徳重:まぁ、そこはありがたいんですけどね。

宮藤:最近よくあるのが、「宮藤官九郎さんの家族は?お子さんは?お住いは?」と書いてあって、「おいおい、やべえ!」と思って見てみたら、「分かりませんでした」と書いてあってさ。あれはなんですか?(笑)

徳重:あれは最近多いんですけど、Googleの検索が引っかかりやすいように、ああいうブログを書いている人がいらっしゃいますね。

宮藤:それは一般の人ですか?

徳重:一般の人の場合もありますし、企業的なところがやっている場合もあります。

宮藤:企業も!

徳重:そういうライターを1本500円で雇って書いてもらったりしてますね。

宮藤:だから基本的に文章はすごく好意的ですよね。「宮藤さんの『◯◯』は面白いですよね!僕も毎週見ています。ところで、宮藤さんはご結婚されているのでしょうか?調べてみました。奥さんは◯◯大学卒だそうです。期待しています!」みたいな(笑)「この記事、なんにも面白くなかった!」ってなる。

山田:良く書いとけば怒られないというのはありますね。

宮藤:そっか。根掘り葉掘り調べたことに対する後ろめたさとかあるのかもね。

山田:いろんなところから引用して書いてたり、写真を無断に使うケースがあったり。でも良く書いとけば宣伝になるから目を瞑ってもらえるだろうというのもありそうですね。

徳重:広告収入で稼いでいるので、そこで批判記事で揉めごと起こすよりは褒めておいたほうが良いというのはあるんじゃないかなと思います。

宮藤:そういう記事って、俺が「そんなつもりで言ってないよ!」と言うと、それで一般のラジオリスナーとかは沸きますよね。

幸坂:最後にまとめとして、お二人が業界や世間に訴えたいことを聞かせてもらえますか?

山田:ウェブの記事の魅力って、雑誌とか新聞に比べて自由というのはあると思います。権力から遠い。だから批判記事が増えるというのは、逆に言うと世の中に提灯記事がいっぱいあるということなので、それに対しての批判の声をすくい上げるという。行き過ぎなところもありますが、使いようによっては良い面もあると思います。

宮藤:世の中がこっちばっかり行ってるなというときに、こういう記事もあるんだよと提示できますよね。

山田:芸能記事だったら、書いちゃいけないことって不文律であるじゃないですか。そこから遠い場所にウェブ記事はあるので、ちゃんと批判するべきものは批判できるものだと思います。

幸坂:ちゃんとした記事もたくさんあるということですね。

幸坂:徳重さん、お願いします。

徳重:自分の思想に合ったニュースばかりが流れるメディアには気を付けたほうがいいと思います。

宮藤:どういうことですか?

徳重:最近だと、日本をすごく褒める人たち、または日本はいつもダメだと言う人たち。あと、政権は正しいと言う人たち、政権は倒れろと言う人たち。偏った意見だけで賛同者を集めてPVやお金を稼ぐメディアが増えているんですね。悪く書く芸能記事は、PVを稼ぎたいだけで思想はないと思うんです。だけど思想を偏らせるメディアって、お金も稼ぐし、中の人は自分が正義だと思っている人が多いと思う。

徳重:SNSって最近ギスギスしていて、「白黒つけろ」とか「どっちの意見なんだ?」みたいな。一つの失言ですごく燃えちゃったりすることがあると思うんです。この息苦しさは、そういうメディアが助長しているように思えます。でも、自分の気持ちいい意見って、確かにあると思うんです。でも、そのような意見が常にそのメディアで発信されていることはおかしいってことも頭にないといけないと思います。

宮藤:なるほど!

徳重:世の中は褒められることだけじゃないじゃない。貶されることもあるし、自分と意見が違う人もいるんだよ!ということを分かるためにも、そういう風に思ったら、自分とはちょっと違うメディア、反対意見のメディアを見てみるのもいいのかなと思います。

宮藤:立ち止まるということですね。「俺もそう思った!」とか、溜飲が下がる記事を見るというのは、むしろ気を付けたほうがいいということですね。

徳重:その後ろに、そうやって利益を得ている人がいるので。

宮藤:あぁ〜、なにを信じればいいかいよいよ分からなくなってきました(笑)

徳重:東スポって僕の古巣なんですけど、とてもいいなと思うのは、あれってメディアだけど、誰も信用してない(笑)

宮藤:伝統芸ですもんね(笑)

徳重:立ち止まるじゃないですか。「日付も間違っている」と言われるぐらいなので。「でもこれ、東スポだから」みたいな。各メディアがその感じを持ってもらえるといいなと。

宮藤:なるほど。「皆、東スポになれ」と(笑)

徳重さん、山田さん、ありがとうございました!