お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


  • コラム
  • 音声あり

悪魔城ドラキュラをやりすぎたピアニスト清塚信也さん、コンサートでBGMをうっかり混ぜて弾いちゃった

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

清塚信也さん完全版トーク後編はこちらから↓↓

■マゾゲーの練習は、ピアノの練習と似てる

「マイゲーム・マイライフ」のゲストは前回に引き続き、ピアニストの清塚信也さんです。前回もでしたが、今回もピアニストだからこその珠玉のエピソードが出てくる出てくる! もう、めちゃくちゃ面白いです。こんな話、清塚からしか聞けない、という話の連続でした。

難易度の高いゲームを好むという清塚さん、そこにはピアノの練習と通じるものがあるようです。

宇多丸「ゲームには歯ごたえを求める派ですか?」


清塚「そうですね。マゾゲーとか好きですよ。いわゆるフロム    ソフトウェアとか」

宇多丸「ちゃんとやればいいんだけど、難しくてねえ!」

清塚「そう、難しい。でもあれは、難しく仕込まれているわけで。初見殺しももちろんあるし。そういう意味では、ピアノに似てるんですよ」


宇多丸「ははあ~」

清塚「できないんですよ、最初は。できないんですけど、だんだんある日、練習していったら、見えてくる。もう最初は、無理じゃん! コントローラーを投げるくらい、無理じゃんこんなの! 無理ゲーじゃん! と思うんだけど、なぜかやっていると3日目あたりで、『あれ?』とブレイクスルーが訪れる。ちょっと……できてない? みたいな。というのが快感。ピアノもそれなんですよ」

宇多丸「ははぁ~!」

清塚「ドレミファソ、と弾きたかったら、ドレ、から始めるんです」

宇多丸「ドとレのスムーズな移行」

清塚「ドレからやって、次はレミ。次はミファだと思うでしょ? 違うんです。次はドレミ、なんです」


宇多丸「なるほど! 3つをスムーズに繋げる」

清塚「そうやっていくんで、まさしくフロムソフトウェアはピアニストを作ろうとしているんじゃないか、と」

宇多丸「ははははは」

そして、ゲームをやりすぎてやらかした話も、ほかの人たちとはちょっとスケールが違っていました。ある意味、これ以上ないくらいの盛大な「やらかし」です。

清塚「悪魔城ドラキュラの月下の夜想曲に、図書館のステージがあるんですけど、そこがバロック調のBGMなんですよ。バロック調の音楽って、バッハとかヘンデルとかの時代のもので、どれも結構似てるものが多いんです。で、(ピアノの)本番でバッハの曲が入っていて、途中でその(悪魔城ドラキュラの)メロディーを弾いちゃったことがあります(笑)」

宇多丸「ははははは!」


清塚「どっちがどっちかわかんなくなっちゃった(笑)。でも、ほぼほぼ一緒なんですよ。バロックって、同じパーツをたくさん組み合わせるので、一致しちゃうんですよ。それはバッハにもヘンデルにもあることなんですけど。それがバッハなのか悪魔城ドラキュラなのか、わからなくなっちゃったので、そのままいきました」

宇多丸「それ、誰かにバレたんですか?」

清塚「バレないです。本当に全部バッハをくまなく暗譜している同業の人だったら、『あれ?』って思ったかもしれないけど」

宇多丸「単純にミスなのかなと」

清塚「ミスってわけでもないんですよ。音楽として成立しているので。お客さんには楽しんでいただけたと思うんですけど」

宇多丸「あれ、清塚さん、今日なんか独自アレンジ入れた? みたいな(笑)」

清塚「この曲、こんなんだったっけなっていうのは、もしかしたら気づく人は気づくかもしれないですけど」


宇多丸「すげーな! その間違い方!」

清塚「僕としても、あまりにも悪魔城ドラキュラをその日やりすぎていたので、本当に区別がつかなくなっちゃった瞬間で。その録音は残っていないので、もしかしたら半分以上悪魔城ドラキュラだったかもしれない……」

宇多丸「ははははは! 検証はできないけど(笑)」

清塚「自分でもわかんない(笑)」

宇多丸「だって、『あれ?』って自分で思うまでは、弾いてたかもしれないんですもんね。いやー、これ、ゲームのやらかしとしては、清塚さん以外では起こりえないエピソードですよ!」

清塚「一回聞くとだいたい耳コピできちゃうので、それが仇となりましたよね」

宇多丸「すごいなこれ!」


清塚「一番怒ってるのはバッハですよね(笑)」

いや、これ逆に聞きたかったわ! という人もいるのではないでしょうか。番組のラストのほうでは、ゲーム音楽の権利関係が厳しいという話もしていますが、そこをクリアした暁には、ゲームのBGMと混ぜた曲ばかりを演奏するコンサートをやってほしいものです。

ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ

■今回のピックアップ・フレーズ

(キャラメイクで女性キャラは作らないという清塚さんの話を受けて)

宇多丸「僕、どちらかというと(キャラメイクは)自分に寄せる派なんですけど、なぜか格ゲーのときだけスゲー女性キャラを使いたがる俺ってなんなんだろう」

清塚「チュンリーとか?」

宇多丸「なんでだろう? 格ゲーのときだけ女性キャラを使いたがる自分に、『ん…?』と」

清塚「自分で自分にね(笑)」

宇多丸「俺、キモいなぁって」

清塚「お言葉ですけど、ちょっとだけキモいです(笑)」

宇多丸「なんですかねぇ……(笑)。なんか、女性がハイキック決めてたりするのが……」

清塚「性癖じゃないですか!」

宇多丸「見たいんでしょうね! ただ単に」

清塚「隠れMですね」

宇多丸「それだけは間違いないです!」

文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)

ピックアップ