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人形劇を障害のある人の仕事に~東京・小平市の「リズム工房」

人権TODAY

毎週土曜日「蓮見孝之 まとめて!土曜日」内で放送している「人権トゥデイ」。

様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・人形劇を障害のある人の仕事に~東京・小平市の「リズム工房」。

 

担当:崎山敏也

 

東京・小平市に知的障害、身体障害のある人が通う「リズム工房」という就労支援施設があります。今年で設立20年ということで、10月5日(土)に、記念イベントが小平市の「ルネこだいら」のホールで開かれました。

「リズム工房」は、音楽療法の施設に放課後に通っていた子供たちが、学校卒業後も、音楽を続けながら働きたいという希望にこたえる形で始まりました。現在の利用者は様々な仕事をしていますが、仕事の中心は、10年前に結成した「キラキラ人形劇団」です。利用者のセリフやナレーションは先に録音して組み合わせて、音楽と一緒に流し、それに合わせて、人形を操作します。

記念イベントの演目は、「桃太郎」。キラキラ人形劇団は、小さな子供を対象にすることが多いので、演目は「桃太郎」や「白雪姫」など、誰もが知っているわかりやすい話が中心です。10年前の結成後、劇団の活動は少しずつ知られるようになり、現在は公演の依頼が、年間30回から40回あるそうです。幼稚園・保育園・児童館を中心に、公民館、高齢者施設、お祭りなどのイベントにも呼ばれています。

桃太郎誕生

桃太郎の鬼退治

そして、キラキラ人形劇団の公演の特徴は、人形劇が終わった後、人形を操作している利用者が幕の後ろから姿を現して、歌やダンスをお客さんと一緒に楽しむことです。利用者とお客さんの交流の場でもあるんです。「リズム工房」では、簡単な楽器を利用者が作って販売しています。その一つ、リサイクルのスチール缶にリサイクルのペットボトルを加工した粒が入っている「キラキラシェーカー」をこの日も、お客さんに渡して、劇の後は一緒に歌を楽しみました。子供連れの若いお母さんたちに話を聞くと、「桃太郎、初めて見たんですけど、子供も楽しんでみてました。ありがとうございます」「この劇団、初めて見て、人形劇から最後の歌まですごい楽しんで、よかったです」という声が返ってきました。

リズム工房で作っている楽器なども販売

終演後、「桃太郎」のナレーションを担当した利用者の女性は「どきどきしますけど、うれしかったです、とってもー。すごい、お客さんもいっぱいいらっしゃいましたねー。ありがたいです、ほんとに」と話していました。また人形操作を担当した利用者の女性は「緊張したけどうまくいったと思います。これからも頑張ります」と話します。この女性の娘さんとお母さんが会場にいたのですが、「楽しかったです。この子のママが出ているんです。ママ、楽しそうなお顔をしていたね。ああいう子たちが皆さんの前に出てきて拍手を受ける機会ってなかなかないんです。だから、あの子たちにとって、こんなにいい場所って、ほかにないと思います」と話していました。リズム工房は仕事の場でもあり、障害のある方の「居場所」でもあるんです。

リズム工房の宮山秀之所長は、公演の前のあいさつで「歌ったり、踊ったりなんかすると、そこで、障害のあるなし関係なく、距離が縮まってですね、キラキラ人形劇団の人だ、と街中で声をかけられたりするんです。知的障害のある方が地域で暮らすというと、若干、ルールだったり、マナーだったり身につくのに、少々時間をいただきたいので、もうちょっと寛容になってくれたらなあとよく思うわけなんです。地域の子供たちが、幼少の頃、人形劇団を観て、一緒に歌って踊って、大人になった時の考えに影響してもらって、寛容な世の中を作って一緒に作って行けたらなあ、と思います」と話しました。障害のある人が生まれ育った地域から離れた大規模な施設で暮らすのではなく、地域で暮らし続けるために、こうした居場所、そして地域の人との交流が必要だということです。

生まれ育った街で、誰もが暮らし続けられる地域社会、人形劇を仕事にすることは、それを可能にするための一つの興味深い試みだと崎山記者は感じました。

 

用意してある人形劇のプログラムや講演料など詳しいことは、

リズム工房(https://rhythm-kobo.wixsite.com/kirakira)

に問い合わせてみてください。