お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


トランプに第三党も出てきたアメリカ大統領選。第二のペロー旋風なるか

森本毅郎 スタンバイ!

森本毅郎・スタンバイ!ロゴ

忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)
8時からは、話題のアンテナ「日本全国8時です」
毎週火曜日は、ジャーナリスト・嶌信彦の取材手帳!

嶌信彦

アメリカ大統領選。様相が変わってきた・・・

FOXニュースが発表した最新の世論調査では、トランプ氏の支持率が「42%」、クリントン氏は「39%」。これに対して第3の候補として浮上した、リバタリアン党のジョンソン氏は「10%」と2桁の支持を集めている。少し、これまでとは様相が変わってきたようだ。

かつての「ロスペロー旋風」を思わせる動き?

そんなトランプさんや第三党の動きを見ていたら、かつての「ロス・ペロー」を思い出した。「ロス・ペロー」氏とは 元海軍でその後、IBM勤務を経て独立。「エレクトロニック・データ・システムズ」を創業した人物。その後、会社を「ゼネラル・モーターズ」に24億ドルで売却、一躍全米の「5本の指に入る大富豪」になった。 ちなみに、資産で比較すると・・・現在全米ナンバーワンは「トランプ」氏で資産総額45億ドル。お互い、その時代のアメリカの資産王という意味では共通している。

ペロー氏が出馬しなかったらクリントン大統領はなかった?

そんなペロー氏は、1992年の大統領選に、共和党でも、民主党でもなく、独立候補として出馬。一時は世論調査でトップになるなど、ついにアメリカの二大政党制が終わるのか、注目された。しかし、結果は、クリントン氏が43%、ロス・ペロー氏が19%で敗れた。ただ、このとき、忘れてはいけないのは、ブッシュ氏が37・5%だったこと。ペローさんがいなければ、このときの大統領はブッシュさんの可能性もあったくらい、ペロー氏が大統領選の旋風になった。

なぜペロー氏やトランプ氏は人気なのか?

このペロー氏の人気と、今のトランプ氏の人気がだぶる。アメリカでは英雄的存在が支持を集める文化。ペロー氏は、自分の会社の社員が1979年のイラン革命のとき、人質に取られたため、自社で救出しようと特殊作戦の専門家を雇い無事救出した。国に頼らず、自らの資金で救出したことで話題となり、その後、「鷲の翼に乗って」という小説や映画にもなったほどだった。

ある意味トランプ氏も「英雄」と言える。今のアメリカではワシントンの既成政治家への不信感が強い。ブッシュ親子にクリントン夫妻(ヒラリークリントンさん)などの政治エリートが支配するアメリカは、建国の精神に反するという意識があるのだろう。そして、その既成政治家を打ち破るという意味で、トランプ氏は国民の中でも英雄性がある。また、トランプ氏は企業経営を失敗しているが、何度も立ち直らせ、トランプタワーを作った根性も、支持されている一つの理由だ。さらに政治スローガンは「アメリカ・ファースト」=アメリカ第一主義。アメリカが世界の覇者から落ちようとしているこのタイミングだけに、カッコイイと思う国民も多いはず。

ペロー氏とトランプ氏、共通点と相違点

トランプ氏とペロー氏は、政策でも類似する点がある。例えば、ペロー氏は、当時、北米自由貿易協定(NAFTA)への反対を主張。トランプ氏は、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の反対を主張。また、ペロー氏は国の問題をただすために「世界的な専門家を政府として雇用する」と訴えた=貧困層にもささった。トランプ氏も「私はより多くの雇用を創出する予定だ」と主張。お互い、多くの「雇用を生み出す政府を作る」という点でも類似している。

トランプ氏とペロー氏と違う点は、どこから出馬しているか。ペロー氏は再三言っているように、当初、独立候補として出馬した。それに対し、トランプ氏は、今回共和党という巨大な組織から立候補している。選挙の結果も、トランプ氏はペロー氏と違ったものになる可能性。

第三の候補は様変わり

しかし、こうしてみると、今の大統領選は、難しい「ゆがみ」も生じている。

民主党・共和党に属さない出馬という意味では、ペロー氏は、今回で言う、ジョンソン氏と類似する立ち位置。しかし、政策をみるとペロー氏は共和党から出るトランプ氏と類似する。一方、第三党から出ようとしているジョンソンさんの主張は共和党的でもある・・

二大政党の強さが薄まってきているのも事実で、これは今後どう影響するか。そういう意味では、正直、これまでみてきた大統領選の中でも今回は異質だ。

 


TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」は月~金6:30-8:30放送中。
AM954kHz、FM90.5MHz。
パソコンやスマートフォンでは「 radiko 」でもお聞きいただけます!
番組へのメールは→ stand-by@tbs.co.jp