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「打力最強」の投手をデータで探る/鳥越規央の野球視角(プロ野球完全速報)

(「鳥越規央の野球視角」から抜粋)

5月29日、日本ハムは先発投手の大谷翔平を6番打者としてスタメンに起用、そのためDH制が認められているパ・リーグにおいてDHが放棄されるという事態が起きました。これは1998年10月10日に西武ライオンズが「日本シリーズ対策」として「9番・投手・西口」を起用して以来の出来事です。もちろん対戦相手の楽天はDHを採用して挑みましたが、先発の釜田佳直が3回2/3で7失点と大誤算。対する大谷は7回を自責点1のハイクオリティスタート(HQS)を達成、打者としても5打数3安打(うち2塁打1本)の活躍でチームの勝利に大貢献しました。

6月12日、先発登板予定の試合では「5番投手」として、交流戦で始めてDH制が認められた試合でDHを放棄したスタメンになりそうとのことですが、それに対するセ・リーグ代表、阪神タイガースはどんな戦いを挑むのでしょうか。それにしても、投手としても打者としても主力級のスペックを持つ大谷は、NPBだけでなく世界の野球界を進化させる存在となることでしょう。そこで今回はNPBにおける投手の打撃成績を振り返り、「打力最強」の投手を探ってみます。

その前に、2015年シーズンにおけるNPBの守備位置別打撃成績を紹介します。平均的に打力のあるポジションとはどこなのでしょうか。まずはDH制のあるパ・リーグから。

プロ野球完全速報(データ引用 Kazmix World http://www.kazmix.com/data/)

やはりというか当然というか、DHのOPSが最も高いのですが、それ以外では三塁手と中堅手のOPSが最も高くなっています。サードといえば西武の中村剛也とソフトバンクの松田宣浩、センターといえばソフトバンクの柳田悠岐、西武の秋山翔吾といった強打者が配置されています。それと比較すると、遊撃手、捕手のOPSが極端に低くなっています。次にDH制のないセ・リーグです。

プロ野球完全速報(データ引用 Kazmix World http://www.kazmix.com/data/)

OPSの観点から見ると、セ・リーグでは一塁手が最も高くなっています。捕手のOPSが落ち込んでいるのはパ・リーグと同様ですが、中堅手のOPSが比較的低くなっています。セ・リーグではセンターは外野守備のスペシャリストが配置されていると言えるでしょうか。あと二塁手の犠打数が、投手よりも多いことがわかります。さらに言えばヤクルトのセカンド山田哲人は2015年犠打数0。つまり他5球団の平均で見ると37になるということで、セではヤクルト以外「バント職人」が配置されるポジションということになっています。なお、セ・リーグの投手による打撃成績は打率1割、OPSは0.25ほどといったところが平均と言えるでしょう。それを踏まえて、打力最強の投手を探っていきます。

ちなみに、大谷は昨年投手として、2013年は打者としてオールスターにファン投票で選ばれていますが、このような前例は一度あります。現役時代は近鉄と巨人に在籍、大洋とヤクルトの監督を歴任された関根潤三氏は2リーグ制以後では初めての50勝以上、1,000本以上安打を達成しています。1950年、近鉄に入団時より投手だけでなく、野手としても活躍。初スタメンは開幕3試合目で「9番投手」としてですが、その2試合後には「5番一塁手」としてスタメン出場しています。シーズン終盤は「5番投手」としての出場もあり、まさに元祖二刀流だったわけです。2年目は開幕投手かつ7番打者として出場、この年から1956年まで投手に専念して活躍。1953年オールスターにファン投票選出、1954年にはシーズン16勝をマーク、通算で65勝しています。

1957年より打者に専念、近鉄の主軸として活躍。4度オールスターに選出されています。なおOPSのキャリアハイは1963年で、打率 .296、本塁打12、OPS 0.799でした。なお投手時代も含めた通算OPSは0.708とかなりの打撃成績を残しています。

(文/統計学者・鳥越規央)

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