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地域が支える、働かないお母さんも利用できる「ミニ保育室」

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

地域が支える、働かないお母さんも利用できる「ミニ保育室」

今日はある「保育施設」を取材してきました。
北区の十条銀座商店街の中にある「でんでん保育室」です。

この保育室は
認可保育園に子どもを預けられないパートで働くお母さんだけでなく、
働いていない、いわゆる「専業主婦」のお母さんも利用できるのが特徴です。

取材した日は、生後10ヶ月~3歳のお子さん6人が
室内に出したビニールプールで一緒に水浴びなどをして楽しく過ごしていました。

実際に利用しているお母さんに話を伺うと

利用者
『 自分が病院に行きたいとか、自分の身内とかを頼るのが
 普通だと思うんですけどそういう人も今近くにいないので。』
『 ずっと24時間365日一緒だと、もう一人にしてっていう気持ちのほうが
 飽和状態にみたいになってくると思うんですね。
 自分にもちょっとほっとできる時間があると、圧を抜くことができます。』
『 とにかくもう日頃、疲れきってて育児で。
 主人の助けもあまり得られないものですから。』

と、育児で疲れ切ってしまって、周りにも助けを求めることもできない。
少しでも休めればという、働かないお母さんが抱えている切実な事情がありました。

「でんでん保育室」は「でんでん子ども応援隊」というNPO法人が運営しています。
小学生の学習サポートを基本的な活動として続けてきた中で、
子育てするお母さんをもっと手助けできないだろうかと
去年から北区との協働事業として「ミニ保育」も始めました。

相談相手が少ない中での育児は、本当に精神的な負担が大きいと
「でんでん子ども応援隊」理事長の豊原きよみさんはこう話します。

豊原きよみさん
『 例えば、上のお子さんがとても動きが激しくって、
 下のお子さんをなかなか見ていられない。そのジレンマが、
 自分が悪いんじゃないかと言って自分を責めるようなママがいますよね。
 そのときに私たちが働いていなくても預かりますよという形で
 6時間預かると、その間に自分を回復したりとか、
 上のお子さんと密に付きあったりとかして、精神的に安定していく。
 本当に虐待防止ということを考えると
 この保育室は有効なんじゃないかなと考えています。』

「でんでん保育室」の保育スタッフは北区在住の20代~60代の女性12人。
全員、子育ての経験があります。
預かる子どもは一日に最大で10人。
一人一人に目が届くよう、1日3~4人のスタッフがいて、
面倒をみる方にも余裕をもたせています。

また、みなさん「○○先生」ではなく、
「いけちゃん」や「みずちゃん」などとニックネームで呼ばれていて、
とてもアットホームな雰囲気でした

子育てが一段落したスタッフの方が多いので、お母さんの悩みに対して
「自分のときはこうだったよ」と、具体的なアドバイスができるそうで、
利用するお母さんも気軽に相談できる場所になっているようです。

十条銀座商店街のど真ん中にある「でんでん保育室」。
この場所の大切さについて豊原さんは、

豊原さん
『 八百屋さんとかね、魚屋さんが赤ちゃんに声をかけてくださったりとか
 商店街の中ではみんなに育ててもらってるなぁって感じです。
 私達の保育室は大きな地域の家族のようなかたちなんですけど、
 親戚やなんかの縁が薄くなっている今、ただ預かりますよ
 というわけではなくてそれに変わる地域の縁というものをもっと結んだ、
 お互いに助け合える、こういう場所をみんなで維持して作りだしていこう
 という保育室が必要だと思っています。』

と、話してくれました。

また、ミニ保育の他に「乳幼児一時預かり事業」として,
1時間ごとに子どもの預かりもしていて利用料は現金だけでなく、
十条銀座商店街のスタンプシートが利用できるそうです。

ここに来れば子育てのことならなんでも相談できるという場所を目指しているそうで、
地域で支えるモデルになれればと豊原さんは話していました。

育児の悩みを一人で抱え込まずに話ができる場所はいろいろありますが、
大切なのは「誰が」「どこで」「いつ」話を聞いてもらえて、
しかも安心して子どもを預けられるということなんですね。

担当:岡本祥子