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昔懐かしの「唄」でみんな元気に

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

昔懐かしの「唄」でみんな元気に

今日は「歌」がどれだけ体に良いか、という話題です。

練馬区のグループホームで開かれたある演奏会に行ってきました。
演奏会は、「まねき猫の会」が行っています。
「まねき猫の会」は、デイサービスやグループホームなどの
高齢者施設で、邦楽の演奏を行っている、
平均年齢72歳、20人のボランティアグループ。
小歌・端歌・民謡・童謡などを三味線・踊りとともに歌います。

この日は、三味線2人、歌1人、踊り1人の計4人のメンバーの周りを
ホームの方20人ほどが輪になって囲み座りました。
ホームの方には歌詞カードが配られるので、三味線が鳴り始めると、
音に合わせてみんなで歌い始められます。

ホームの方の感想は、
(女性)いいですよ。たまに思いがけないものを
見せていただいたり、聞かせていただいたり。
あーそれそれっていうのやっていたから。
(男性)好きなんだけどね。やっぱり踊りだね。

この「歌」の効果なんですが、ホームには認知症の方が多くいます。
歌うということが認知症にどう影響するのか、
精神科医で、音楽療法士の村井靖児先生に伺いました。

村井靖児先生
『 認知症になると言葉を失っていき、コミュニケーションが
 とれなくなります。すると孤立が深まる。
 音楽が何かというと、言葉ではない「コミュニケーション」です。
 やはり音楽をやっている人たちは寝たきりにならなかった、
 という研究もあります。』

集団の中で自分がこんなに楽しめる、と思えることが、「癒し」になるんですね。

他にも、施設の方からも、
「いつも笑わない方が笑った」とか
「いつも部屋から出てくるのを嫌がる方が出てきて参加したのに驚いた」
という声もあるようです。
手拍子も促したり、体も動かすので、認知症の予防・リハビリになっていたんです。

また、まねき猫の会のメンバーはというと、普段から月2回、一日7時間ほどの
練習をこなしています。
メンバーも、体調が少し悪い日があっても、練習会に来て
みんなと話して歌うことで元気になることもあるようです。

では、なぜこの会を作ったか、
きっかけを代表の田村君子さんはこう話します。

田村君子さん
『 私の青春がボランティアだった。
 すごく引っ込み思案だったのだけど、ボランティアをしていて、
 障害者の人と溶け込んでやっているうちにそれが直った。自分が変わった。
 だから自分が結婚して子供を育てて、また手が離れたら、
 自分のためにやりたいなと。
 今度は自分の好きなことでボランティアできたらいいなと
 思っていたらこういう形になった。』

この「まねき猫の会」は、なるべく費用をかけず、とにかく楽しむ。
みんな一緒でみんな平等、というのを大事にしています。
メンバーも邦楽歴何十年という方が多いのですが、
「先生」と呼んではいけないことになっているんです。

メンバー同士はあだ名で呼び合っているということで、
三味線をひいていた83歳チャコちゃんと、
80歳アッコちゃんの話です。

チャコちゃんとアッコちゃん
『 チャコちゃん:来るの楽しい。会うの楽しい。みんながいい人。
  アッコちゃん:感激してくださる、泣いてくださる、嬉しくなっちゃう。
         上手い下手は関係ないから気が楽。80なんて忘れちゃう。』

こう話を聞いていると確かに「歌は体によい」。分かりますね。

担当:波岡陽子