TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』(平日22時~生放送)
新世代の評論家・荻上チキがお送りする発信型ニュース番組。
8月30日(火) Main Session
安倍政権は保守?トランプ氏も保守?
宇野重規さんと考える!『保守主義』って何だろう?
【スタジオゲスト】
政治思想史が専門、東京大学・社会科学研究所教授の宇野重規さん
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今夜のメインセッションは「保守」、「保守主義」について考えます。
現在、国会では、党の綱領に「日本の保守主義」を政治理念として掲げる
自民党が衆参両院の過半数を占め、また安倍総理も著書『美しい国へ』の中で、
自身の立場を「保守主義、さらにいえば開かれた保守主義」と述べました。
今月3日の内閣改造では、党内きっての保守派とされる
稲田朋美氏が防衛大臣に起用され、また「真正保守の政治の実現」を掲げ、
憲法改正を訴える政治団体「日本会議」の影響力にも注目が集まっています。
一方、民進党の代表選に出馬予定の前原誠司氏は、
雑誌「世界」の9月号に掲載されている対談で、
「安倍総理は観念的保守、一方の私は、現実的保守にこだわりたい」と
述べていて、こちらも「保守」として立場を掲げています。
さらにアメリカに目を向けると、共和党の大統領候補に、
過激な発言で知られるトランプ氏が選ばれましたが、
伝統的な保守層からはトランプ氏に対して「真の保守ではない」との
警戒感も根強くあります。
自らを「保守」と自認する政治家があふれ、その意味が拡散するなか、
そもそも「保守主義」とは、いかなる思想なのか?
似たような使われ方もする「右派」や「復古主義」、「新自由主義」などとの
違いは何なのか?
また、対する「革新」や「リベラル」との関係はどうなっているのか?
今夜は、著書『保守主義とは何か』が話題の政治学者で東京大学教授の
宇野重規さんを迎えて、あらためて「保守」について考えました。