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放送中

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日本語を”英語・中国語・韓国語”に一挙に翻訳、メガホンヤク。翻訳技術のいま。

森本毅郎 スタンバイ!

森本毅郎・スタンバイ!ロゴ

 

9月4日の日曜日、東京都が、スカイツリーで外国人参加の総合防災訓練を実施しました。そこで気になったのが「メガホンヤク」という、日本語を外国語に翻訳する機械。そこで今日は「翻訳技術のいま」についてのお話。

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」!!今日9月4日(水)は、レポーター近堂かおりが『日本語を”英語・中国語・韓国語”に一挙翻訳、メガホンヤク。翻訳技術はどこまできてる?』をテーマに取材しました!

現場にアタック(近堂かおり)

現場にアタックレポーターの近堂かおり

まずその「メガホンヤク」がどんなものか?パナソニック・AVCネットワークス社・イノベーションセンターの田中和之さんに聞きました。

★メガホンヤク。”英語・中国語・韓国語”に一挙に翻訳!

田中和之さん
「日本語を話した場合に、英語・中国語・韓国語で一斉に、重要なご案内が出来るように、メガホンに翻訳機能が付いていると。メガホンとホンヤクをかけて、メガホンヤクという名前。普通のメガホンのように、手で持ちまして、赤いボタンを押しながら話します。そうすると画面に音声認識した結果と、それを翻訳した結果が、表示されます。その後で、黄色いボタンを押すと、日本語→英語→中国語→韓国語~と、音声が流れます。」

形は、普通のメガホンの大きさで、通常のメガホンとしても使用可能!メガホンの上には、大きなスマホみたいな画面が付いていて、翻訳が合っているか確認できます。

これがメガホンヤク!スピーカー上部に液晶画面が付いています。

これがメガホンヤク!スピーカー上部に液晶画面が付いています。

日本語で話すと、1秒程で、英語・中国語・韓国語に翻訳されるという、優れもの!!英・中・韓、どれかひとつ話せる人はいると思いますが、3つ全部、となると・・・なかなか難しいですよね。それが、メガホンヤクがあれば!!(笑)

メガホンヤク使用中。

メガホンヤク使用中。

今は試作段階ですが、空港・駅などの交通機関・イベント会場、そして災害時などに使われる想定で開発が進んでいます。例えば、空港では、欠航便が出た際、待機している人に食料を配る、ということがありますが、館内放送だとピンポイントの場所を説明しにくく、配っている場所が見つけられない人もでてしまう、こともあります。しかし、メガホンヤクなら「ここで、無料で、配っている!」と配布場所から直接伝えることができ、便利になりますね。こうした翻訳技術、よく耳にしますがメガホンヤクを使う場面ならではの、難しさもあります。再びパナソニック・AVCネットワークス社の田中和之さんのお話です。

★メガホンヤクは”察しがいい”。それは緊急時に対応するため?!

田中和之さん
「業務でご案内するような場合、その業界の専門用語ですとか、独特の言い回し等ありまして、よく電車が止まった時に、「振替輸送」しますという案内がありますけどあれが外国の方にはわかりづらいと。振替輸送という単語自体が外国語ではありませんので、普通の翻訳装置だと正しい翻訳が絶対にできないんですけど、そういう言葉を予め登録して頂いて、正しいご案内が出来る。あとは、緊急の場合とかですね。例えば「お下がりください」と言ったのに、もしかして「下がらないで下さい」と翻訳されてしまった場合、大変なことになってしまいますので、そういう所で絶対間違いのないようなご案内ができる装置を目指して開発をしています。」

振替輸送のように、外国には文化が無いので対応する言葉が無く、正しく翻訳するのが難しい、という例もあるので、あらかじめメガホンヤクに、よく使う言葉、正確な言葉を登録して緊急時に備えられます。緊急時では、「正確な表現」を伝えないと、さらに、混乱を招く可能性もあります。このメガホンヤクの凄いところは、使う場面によって、言葉を推測すること。例えば、「黄色い線まで下がってください」を「黄色い線のところまで」「お下がりください」「下がって!」多少、言い違えても、「この単語とこの単語は、この文章でしょ!」と類似性を感知して翻訳することが出来るというから、驚き!!

つまり、翻訳技術と、音声認識技術、どちらも上がっているのです。

実は、このメガホンヤクの”翻訳技術と音声認識技術”の元=基盤の部分は、国家プロジェクトで、日本が国を挙げて研究開発しているのです。

その研究機関の開発した翻訳を実際に私たちが使えるのが、「ボイストラ」という翻訳アプリ。スマートフォンにダウンロードして使う翻訳ツールですが、今はどこまで進化しているのか?

★翻訳ツールは国家プロジェクト!「ボイストラ」の実力!

実際の研究に携わっている人に聞きました。国立研究開発法人・情報通信研究機構の隅田英一郎さんのお話です。

隅田英一郎さん
「「ボイス」っていうのは声で、「トラ」っていうのは翻訳のトランスレーションの頭3文字をとったもの。これはスマホにダウンロードして使う形になっています。処理は遠くにあるサーバーでやっています。これは31言語できます。音声認識っていうのがここ3、4年でものすごく進歩しまして、僕の同僚で音声認識の研究をしている人が、自ら驚くくらい。日本語の音声認識は我々のところがトップレベルですし、同じ技術を使って、英語・中国語・韓国語のレベルをグンと上げています。オリンピック2020年に向けて、10の言語を全部そういうレベルにしようと思っている。」

3、4年前の翻訳技術では、正確にゆっくり話さないといけませんでしたが、音声認識のレベルが上がり、普段の会話のスピードで話してもスムーズに認識できるようになった。また、携帯だと容量に限りがありますが、遠い場所にある容量の大きいサーバーなので、翻訳できる言葉の数も、30以上に増やすことが出来ている。

1964年の東京オリンピックの時は、「皆、外国語を一生懸命勉強せよ!」とお達し?を出して、努力してもらわなくてはなりませんでしたが、2020年の東京オリンピックでは、勉強しなくても?外国からのお客さんとスムーズに話すことができそうで、期待が高まります。しかし、まだもう少し、改良の余地があると、隅田さんはおっしゃいます。

★どれくらい使いやすくできるか?!ニッポンのものづくり!!

隅田英一郎さん
「スマホのアプリとして今提供していますけど、スマホ使えない方って世の中にたくさんいると思うんですね。その装置を持ってる人は、使えるかもしれないけど。相手の方にも使って頂かなくてはいけないので、初めて見た人でも、あっここに向かってしゃべればいいんだなってことがわかるのが重要だと思うんですね。あともう1つは、ノイズですね。一旦外に出たら、ものすごく色んな音がしています。その中でも動くというのが重要で、実験室じゃなくて世間に出るわけですから、そのノイズをキャンセルする技術も必要です。」

街中のガヤガヤに負けない、マイクの指向性や集音力、小型化やシンプルなデザイン、使いやすさなど、ニッポンのものづくりの技術で、スマホ以外のかたちの翻訳ツールを完成したい!さまざまな国の人、さまざまな世代の人、に便利に使ってもらうため、もうひとがんばり!ということです。

2020年のオリンピックを、言葉の壁を無くしたオリンピックに出来るよう、期待してます!!

多言語音声翻訳アプリ「VoiceTra(ボイストラ)」
ダウンロード先URL:http://voicetra.nict.go.jp/


TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」は月~金6:30-8:30放送中。
AM954kHz、FM90.5MHz。
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