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自動ブレーキでも暴走車は止められない!?システムの意外な盲点(現場にアタック)

森本毅郎 スタンバイ!

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忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」
(TBSラジオ、月〜金、6:30-8:30)
7時35分からは素朴な疑問、気になる現場にせまるコーナー「現場にアタック」。本日3月2日(水曜)はレポーター田中ひとみが『自動ブレーキでも暴走車は止められない!?システムの意外な盲点』をテーマに取材をしました!

現場にアタックレポーター:田中ひとみ
TBSラジオキャスター。
趣味:謎解きイベント参加、宿坊

★事故阻止率8割!?知られざる自動ブレーキの実力!

大阪の繁華街で、車を運転していた男性が「大動脈解離」を発症して意識を失い、車が暴走。死者も出る大変な事故がありました。こういう事故は、自動ブレーキがあれば防ぐことができたのでは?と思って取材してきました。まずは、最新の自動ブレーキはどんなものか、スバル・広報部の川勝貴之さんのお話です。

川勝貴之さん
「スバルが出している最新の「アイサイト・バージョン3」では、人の目と同じように、2つのカメラで物体を認識しますので、障害物が何なのか、車なのか人なのか。その辺の見分けが非常に強い。あと、距離が正確に測れるので、ぶつからない制御は得意としています」

2つのカメラで、まさに人間の目のようにチェック!たとえば、わき見運転をしていて、前の車が急に止まったとすると・・・、

  1. 障害物をみつけると、ぶつかる「3」秒前に、ピピピッという警告音が鳴ります。
  2. それでもドライバーが気づかない場合、「2」秒前に自動で軽めのブレーキがかかります。
  3. それでもドライバーがブレーキを踏まない場合、「1」秒前に、急ブレーキがかかります。

この3段階のどこかでドライバーは「やばいっ!」と気づき、アクセルから足をはずして、車が止まる、ということでした。ではその実力はどうなのか?川勝さんに聞きました。

川勝貴之さん
「2010年度から2014年度に、日本国内で販売したスバル車の事故件数についてアイサイトを搭載しているモデルと、搭載していないモデルで、比べたところ、車同士、対歩行者、事故総件数が「60%」減ったという調査結果が出ております。その中でも、車同士の追突は、「84%」減っているという結果になっています。我々が、想定していた数字より高く、事故が減らせているので、非常に嬉しく思っています」

と、なんだかうれしそうな川勝さんでした。でも実際すごい数字ですよね!

★問題は普及率?

こうした自動ブレーキは他のメーカーも積極的で、トヨタはレーダーとカメラを組み合わせたり、日産はカメラを使うもので、スバルと同じで、国の安全評価で高い評価を得ているんですが・・・問題もありました。自動車評論家の国沢光宏さんのお話です。

国沢光宏さん
「普及率はまだまだです。走っている車で、30台に1台くらい。古い車にはついていないので。それから、人間を感知できないタイプの自動ブレーキもあります。新車で言えば半分くらいが自動ブレーキが付いていて、その中で5%くらいが、人も見られる、という状況。今、凄く安くなって、スバルのシステムで10万円くらいで、自動ブレーキの効能を知っている人は、ほぼ全員自動ブレーキつけているんですけど・・・」

なんと、普及がまだまだ。これでは、暴走事故は、なくせないですよね。実際、大阪の事故では、自動ブレーキをつけていない車だったとのことです。

★今の自動ブレーキでは事故はなくせない!

今回のような事故を無くすには、全ての車に人を感知できる、自動ブレーキを付けた方が良いのかなと思ったのですが、それでも、今の自動ブレーキは、システムに限界があるそうです!国沢さんが指摘しています。

国沢光宏さん
「今のシステムでは、人間がアクセルをですね、意識をして踏んでいるのか、意識してないのに踏んでいるのかは、区別が出来ないんです。ショックで体が硬直してアクセルを踏んじゃうと、そのまま突っ込んじゃいます。自動的にブレーキをかけることが出来るんですけど、実は、国の規定でそういうことを認めていなので、だめなんです」

なんと!今は、自動ブレーキの誤作動もあるので、国の指針で、最終的には、機械よりも、運転している人の判断を優先することになっているそうです。そのため、意識があるなしに関わらず、アクセルを踏むと、カメラのほうが「オレが間違っているのかな」と考えて、自動ブレーキをやめて、そのまま突っ込んでしまうということでした。

★期待できる最新技術もあった!

それでは意味が無いと思ったんですが、ただ、今後は、解決できそうな流れもあるそうです。再び国沢さんのお話です。

国沢光宏さん
「いくつかのシステムを組み合わせることで、暴走事故を阻止出来ます。現在、トラックには、居眠り事故を防止するためのカメラが、ドライバーに向かって付いています。人間が横を向いたり下を向いたりと、全然違う位置に目があると、おかしいと思って警報を出すシステムなんですけど、それを自動ブレーキを組み合わせればいいんです。何かあれば、自動ブレーキかかりました、で、ちゃんとした位置にいませんでした、まっすぐ見ていませんでした、じゃぁ人間がアクセル踏んだのは間違いだ、と気づいて、自動ブレーキをかける仕組みはできるはずです」

病気で暴走事故というのは、事故を起こした側も、犠牲になった側も、つらい悲劇。技術で阻止できたらいいですね・・・

(取材・レポート:田中ひとみ)

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