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「第11回 UNHCR難民映画祭」

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で08:15頃に放送している「人権トゥデイ」。様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

今回のテーマは・・・「第11回 難民映画祭」

ポスター

難民をテーマにした作品を上映する映画祭

今週月曜日に取材した「第11回 UNHCR難民映画祭」の様子を報告します。

映画祭を主催するUNHCRは国連難民高等弁務官事務所という国連の機関で、世界の難民の保護と支援を行なっています。

「難民映画祭」は毎年世界中から集めた作品を通じて難民や国内避難民、無国籍者等に関する理解を深めることを目指しており、毎年1回開催していて今年で11回目です。今回はシリアやイラクの難民をテーマにした作品や、ドイツ、イタリア、フランスなどいろいろな国からの13作品が上映されています。

日本作品のドキュメンタリー「無国籍 ~ワタシの国はどこですか」(2009年 玄真行監督)の上映後は、出演している陳天璽さんと谷川ハウさんによるトークセッションが行われました。

トーク1

「無国籍」というのはこの番組でも6年前にとりあげましたが、様々な理由で国籍が無い状態を指します。この作品に出ている女性、陳天璽(チェン・ティエンシー)さんは現在、
早稲田大学で文化人類学の研究者です。横浜の中華街で生まれ育ちましたが、両親が日本、中国、台湾の複雑な外交関係の中でどの国籍も選ばず、子供の頃から数年前まで、およそ30年間、「無国籍」だったんです。

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「無国籍」と「難民」の関係

難民として別の国へ逃げた人のこどもは、逃げた先の国籍を取得できずに「無国籍」となる場合があります。戦争の被害から逃げた人や、ミャンマーのロヒンギャなど迫害から逃げて日本に来た人やそのこどもで無国籍になる、というケースがあり、自己申告なので補足が難しいのですが、UNHCRの推計で世界におよそ1000万人以上、日本国内にも数百人以上いるとみられています。

会場に来ていたお客さんの声
「もともと外国人支援をしていた。身につまされる。困っている人たちをどうにかしないと」「日本にもこんなに無国籍の人がいるとは知らなかった。友達に映画祭を教えてもらった。そういう人たちがいるとわかって、すごい衝撃を受けた」

難民映画祭は東京、札幌、仙台、大阪、そして上智や明治、ICUなど16の学校でも上映会が開催されます。私が取材した日は、370席のホールがほぼ満員。大変な盛況。お客さんは幅広い年齢層で、難民問題に興味がある人はもちろん、いろいろな映画がみられる、という理由で来ている人も居ました。

ロビー

11年間の「手ごたえ」

UNHCR広報官 守屋由紀さん
「この映画祭は難民問題ばかりに関心がある人ではなく劇場で公開されない社会派の、初公開の物ばかり。かわいい映画祭で紹介して、なぜ劇場公開されないのか疑問視していただくのもいい。映画を通じて社会問題を自分事にしていただくきっかけになればと。難民問題を知って連帯、共感の和が広がることを実感しています」

守屋さんによると、この11年間で難民問題に興味を持つお客さんがずいぶん増えた、ということですが、難民そのものは世界中で6500万人を超え、今も増え続けています。
そうした難民は英語でRefugeeというのですが、戦争や迫害など人為的なものだけでなく、実は自然災害による難民も同じRefugeeという言葉で表します。いまカリブ海諸国ではハリケーンによる難民が出ています。そして日本でも、大勢が国を移動するということまでははありませんが、自然災害に苦しめられる人は毎年のように出ています。
守屋さんは、自然災害に苦しめられている日本にいる人の難民に対する理解が更に深まることを強く願っていました。

UNHCR広報官 守屋由紀さん
「どちらの場合も自分で望んで難民になったわけではない。自然災害も紛争も迫害も。人が作った物によって。そういう人たちに対して特に日本にいる私たちは自然災害にさいなまれることがある。なので難民問題に寄り添うことが出来ると強く感じています」

難民映画祭は全国で開催中

難民映画祭は先述のように全国で開催しています。
興味がある方は「難民映画祭」で検索するか問い合わせフリーダイヤル0120-972-189まで連絡ください(平日10時~18時まで対応)。

(担当:鳥山 穣)