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災害行動マニュアルが点字、音声に

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

災害行動マニュアルが点字、音声に

完成した点字版の「世田谷区災害時区民行動マニュアル」と大竹さん(防災フェアの会場で

完成した点字版の「世田谷区災害時区民行動マニュアル」と大竹さん(防災フェアの会場で


東京・世田谷区の総合運動場で5月21日、
地震などの災害時に役立つ情報を集めた「防災フェア」が開かれました。

炊き出しや、はしご車を体験したり、会場の情報を視覚障害者が
AMラジオを使って音声で知ることができる装置も設置されていました。

また、会場では最近完成したばかりの世田谷区の
「災害時区民行動マニュアル」の点字版と音声版も紹介されました。

「災害時区民行動マニュアル」には、地域ごとの避難場所や、
災害時の心得、家具の転倒防止策などが詳しく盛り込まれています。

「点字版」の作成のきっかけを作ったのは、
世田谷区に住む視覚障害者の大竹博さん。
大竹さんは

大竹さん
『 自分の住む地域の視覚障害者用のマニュアルがないのは、不安でした。
 昨年の夏に福島市で、点字版、音声版、拡大文字版の導入が企画され、
 実現されたということを聞いて、自分のの地区でもできないかと思ったんです』

と話します。

これまでも東京都や東京消防庁が作った、災害時のてびきになる冊子で
「点字」になっているものはありました。

しかし、住んでいる区内の身近な場所に置いてある、
という状況ではなかったですし、地域の細かい情報までは載っていません。

全国では滋賀県の彦根市や徳島市、そして大竹さんが話していた福島市などで
「地域の防災マニュアル」の「点字版」や「音声版」が作られていますが、
東京では、市や区のレベルでは初めてだということです。

大竹さんは最初、家族の協力のもとに「自分で」点訳に取り組みました。
しかし、地図や語句の表現などで悩み、半分ほど訳したところで断念。
有料で点訳を引き受ける江東区の「ロゴス点字図書館」に残りを依頼し、
去年の12月に完成したんです。

完成したマニュアルは、大竹さんから
区内の消防署やボランティア協会に寄贈しました。

ところが、点訳に取り組んでいる間に、「最新版」が発行されたので、
視覚障害者団体などで、世田谷区に「最新版」の点訳を要望、
予算を組んで、取り組むことになったんです。

区は60冊を作成、5月15日から、区役所や支所、総合福祉センター、
図書館などで閲覧や貸し出しができるようになりました。

また、視覚障害者でも、中途で失明された方や、
高齢の方の中には点字が読めない方も多いので、
マニュアルを朗読した音声版も作られ、カセットと
CDの形で、区役所や図書館で貸し出しています。

視覚障害者が、自分で自分の身を守るために声をあげ、
作られた点字版ですが、大竹さんは
「視覚障害者も進んで地域の防災活動に関わらなくては」
と話します。

そして障害者だけでなく、子ども、高齢者、外国人、
みんなに情報が行き渡るべきだし、
みんなが防災に取り組んで、交流すべきだと話します。

「防災」について普段からみんなで考えることが、
誰にとっても住みやすい「バリアフリーの街作り」への第一歩なんですね。