お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

放送中

放送中


障害者が働く移動式のパン屋さん

人権TODAY

毎週土曜日「堀尾正明+PLUS!」内で8:15頃に放送している「人権トゥデイ」。
様々な人権をめぐるホットな話題をお伝えしています。

障害者が働く移動式のパン屋さん

東京・荒川区の「あらかわ遊園」に週末行きますと、
ゲートを抜けてすぐ左手から焼きたてのパンの香りが漂ってきます。
そこには「フリージア号」とペイントされた
一台のキャンピングカーが止まっていて、
4~5人のスタッフがパンを焼き、売っています。

「フリージア」代表の後藤さんにインタビューする綾部キャスター

「フリージア」代表の後藤さんにインタビューする綾部キャスター


この「移動式パン工房フリージア」は、障害者に
働く場を提供しようという荒川区のNPO
「フリージア」が3月にオープンしたんです。

「フリージア」代表の後藤潔さんは

後藤潔さん
『 知的障害者や精神障害者にとっては、働く場を見つけるのが
 難しいのが現状。だったら、よそに働きに行くのではなくて、
 自分たちで始めたらどうだろうということで、この事業を考え出しました』

と話します。

後藤さんのお子さんも軽度の知的障害があることから、
これまで障害者の支援にいろいろ取り組んできたんですが、
子どもたちの将来のことも考えてのことのようです。

焼きたてパンをいただきました!

焼きたてパンをいただきました!


障害者が働くパン屋さんは各地にありますが、
「移動式」というのは都内で初めての試み。
全国でも初めてかもしれません。

最初は店舗を構えて、「パン屋」を開業しようと考えたんですが、
区内にいい場所がなかったり、資金の都合もあって、
苦肉の策で「移動式」になったんです。
でも「移動式」だと、季節の移り変わりも味わえるし、
場所によって様々な顔ぶれのお客さんに出会えます。

「あらかわ遊園」内に漂う焼きたてパンの香りに、
お客さんが集まってきます。
「あらかわ遊園」は区立で入園料がお手頃。
すっかりリピーターになった方もいるようです。

売っているのはメロンパン、あんパン、カレーパンに
アップルパイなど15種類。値段はいずれも130円。
5月のゴールデンウィーク期間中、お天気のいい日は大盛況で、
焼いた片端からどんどんパンが売れていく状況だったそうです。

スタッフには「フリージア号」専任の方のほか、
区内の福祉作業所から交代で来ている方もいます。

お二人の方に話を聞くと、販売担当の方は
「作業所では座ってばっかりなので、ここで
 パンを売るのは楽しいです。売れると嬉しいです」と話し、
パンを焼く担当の方は
「お客さんと話すのはちょっと苦手だけど、
 パンを焼くのは大好きになりました。焼き加減がなかなか難しいです」
と話していました。

荒川区役所前でオープン

荒川区役所前でオープン


現在、土日祝日は荒川遊園。水曜日に都電三ノ輪橋駅近くで営業しています。
また5月17日からは木曜日に荒川区役所前で開業。
区内の精神障害者の通所施設から二人の方が来て、
賢明に働いていました。
「フリージア」はさらに営業日を増やして、目標の利益を上げようとしています。

後藤さんは

後藤さん
『 僕らの目標は、障害者がパンを焼いて売って、
 お金をもらって、それで自分の生計を立てていくことです』

と話します。

福祉作業所ではだいたい月1万円くらいの
収入しかならないことがほとんどです。

障害年金はありますが、それだけでは、親が亡くなった時、
荒川区内で1人で暮らしていくのは難しいのが現状。
働いて稼いで、親がいなくても生きていける、
つまり「自立」のための「パン屋」なんですね。

「フリージア」の目標は1人1月10万円の収入。
営業場所を増やして、利益を確保し続けなくてはいけないので、
協力や寄付を募っています。

区内の企業などで昼食用にまとまった注文などがあれば、
と後藤さんは話していました。

担当:綾部