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尾崎世界観(クリープハイプ)
「なにかをこれから始める」という人に、話を訊いてみたい

新番組「ACTION」全パーソナリティ・ロングインタビュー
火曜パーソナリティ:尾崎世界観(クリープハイプ)


ヴォーカル/ギターをつとめるバンド:クリープハイプでは「ラジオ」という曲を作るなど、ラジオに造詣の深い尾崎世界観氏が火曜「ACTION」のパーソナリティ。「実は新しい行動をするのが苦手」と話す尾崎さんの番組への抱負とは。

(取材・文)高木”JET”晋一郎
(撮影)中村彰男



ラジオ自体は子供の頃から身近な存在

── まず、新番組「ACTION」の火曜パーソナリティというお話を受けての率直な感触はいかがでしょうか?

TBSラジオをずっと聴いていたこともあり、いつかはパーソナリティをやってみたいと思っていたので、このお話を頂けてすごく嬉しかったです。もう色んな人に「今度TBSラジオのパーソナリティをやるんです、いいでしょ!」と話しています、嬉しくて(笑)。

── TBSラジオのパーソナリティは目標の一つだったと。

いつかは、という気持ちはありました。ただ夕方の時間帯というのは、自分でも意外でした(笑)。でも、ちょうど終わったらすぐに野球を観に行けるかも知れないと思いました(笑)。

── 尾崎さんはプロ野球の、その中でもヤクルトスワローズの熱狂的なファンとしても知られていますね。

野球は、ラジオを聴き始めたキッカケでもありましたね。父親がスワローズファンで、テレビでヤクルト戦の中継が無いときは、ラジオで中継を聴いたり。だから、ラジオ自体は子供の頃から身近な存在でした。

── では、ご自身で聴き始めたのは?

中学1年生の夏休みです。小学生から中学生になって自分を取り巻く世界も変わったから、とにかく夏休みが楽しみだったんですね。……だけど、通知表に1が4つも、しかも音楽まで1という散々な成績で。それでとにかく親に怒られて、夏休みはテレビ禁止!とにかく勉強しろ!と。それでもやっぱりテレビが見たくて、隠れて見ようとしたんですけど、テレビは光が漏れて見ているのがバレるんです。それで、なにか他に娯楽は……と思った時に、そうだ、CDコンポにラジオがついていたなと思って、聴き始めたのがキッカケですね。

── 聴かれていた番組は覚えていますか?

多分、ニッポン放送でやっていた「ゲルゲットショッキングセンター」という、当時BRAND NEW MONKEYSを結成していた井手コウジさんと、アナウンサーの垣花正さんの番組だったと思います。ラジオ特有の、自分にだけ話しかけてくれるような関係性と、親の目を盗んで楽しんでいるという達成感がリンクして、ラジオにのめりこむようになって。音楽のカウントダウン番組だったり、番組の合間に流れるデビューしたてのバンドの曲とかを聴いて、気になったらカセットテープに録っていました。深夜放送も聴いていて、JUNKだと「雨上がり決死隊べしゃりブリンッ!」が好きでした。

── 他局でもパーソナリティを務められていましたが、TBSラジオでは初になりますね。

なんとなく怖いな……と感じています(笑)。

── それはなぜですか?

良いラジオ局は、番組それぞれが「城」のように存在しているイメージがあるんですけど、TBSラジオは特にそれが強くて、各番組、各曜日、各時間帯ごとに、みんな一国一城の主で、しかもそのレベルがすごく高いというか。でも逆に、TBSラジオでダメだったら、もうしょうがないと諦めがつくと思うんですよね。まだ自分はこのレベルには達してなかったか……と。

── ハハハ。1軍で通用しなかったみたいな?

なにか言われても「お前、あの球をバッターボックスで見たことあるのか? 浮き上がってくるぞ!」って(笑)。でも、そういう場所に向かうわけだから、覚悟と共に、もう開き直って挑戦しようかなと思っています。



「なにかをこれから始める」という人に、話を訊いてみたい

── 番組のリスナー層は意識されていますか?

「自分の同世代に伝えたい」という気持ちがあります。小学校の頃にこういう事件があった、中学校のときにはこういう出来事があった、高校ではこういう災害があった……というような、同じ世代で、同じ感覚で、同じ経験をした人にまず届けたいし、発信できたら良いなと思っています。

── 尾崎さんは現在34歳ですが、その意味では30代をコアリスナーに想定していると。

まず自分に近い感覚の人を惹きつけることができなければ、他の世代を惹きつけることはもっと難しいと思います。だから、ラジオで同世代と繋がって、そこをコアにして広がっていければと考えています。自分の音楽に関しても、まずは自分と同じ世代に響いたらいいなと思っているので、その感覚は音楽もラジオも変わりません。

── 羽田圭介さんと武田砂鉄さんも30代ですが、他の曜日のパーソナリティ陣とのご面識はありますか?

誰とも会ったことが無いんです。でも、強い方が並んでいるし、それぞれ殿感がありますよね。宮藤さんの作品には小学校の頃からドラマなどで触れているので、そういう方と横並びでパーソナリティができるのは嬉しいです。DJ松永さんはミュージシャンという唯一の同業者だと思うので、意識もするし、敵に回したら大変そうな方なので、なんとか悪い印象を与えずに仲間になれればと思っています(笑)。羽田さんは執筆される言葉以上のことが内側に渦まいてそうなので、どんなことを喋られるのか楽しみです。武田砂鉄さんの記事やコラムはよく拝見していて面白いなと思うし、一番この時間帯に合っているように思います。

── 呼ばれたいゲストなどは考えていますか?

「なにかをこれから始める」という人に、話を訊いてみたいです。何かを新しく始めようとする人は、一番希望に満ち溢れているし、だからこそ同時に不安もあるだろうし。そういう人に話を訊くのは、すごく面白そうですよね。すでに何かを成功させた人の話よりは、これから夢を追う人や、現状ではまだ上手く進んでいないけど成功に向けて頑張っている人、結局ダメだったけど何かが糧になった人、などに話を訊いてみたい。「情熱大陸」よりも「ザ・ノンフィクション」に共感するタイプなので(笑)。それに番組タイトルからしても、それが相応しい気がしますね。その意味でも、ジャンルを固定しないで、色んな方に会ってみたいです。

── では「やってみたい/やってみる」というコンセプトについてはどうお考えでしょうか?

すごく良いと思います。「アクションを起こす」ということを、改めて番組名やコンセプトとして掲げているのは新鮮でした。確かに、言われてみれば、僕もあまり新しいアクションを起こせていない、とも気付かされて。バンドでも、アルバムを作って、ツアーを回って、フェスに出て……というルーティンになってしまっていて、新しいことをやっているようでやれていないと思いました。ただ、新しいことよりも、継続して続けるのが好きな自分というのもいるんです。例えば高速道路を走る時に、何回もサービスエリアに寄る人がいるじゃないですか。あれが苦手なんですよね。ノッてきた流れが断ち切られちゃう気がして。あと、サービスエリアのトイレは必ず床が濡れているじゃないですか。

── 衛生のために水を流してたり、こまめに掃除するとそうなりますね。

あの濡れている感じがすごく気になるんですよね(笑)。それは余談ですけど…1回何かを始めたら、ずっとそれを崩したくなくなる癖があるんですよね。だから、チャレンジとか新しいアクションに向いてないかも知れない……(笑)。

── では、この番組を通して起こしたいアクションは?

第一印象が悪いと言われるので、「気持ちの良い挨拶」を学びたいですね。そして、まずはこの番組のパーソナリティ陣に挨拶をしながら、最後は大沢悠里さんのところにご挨拶に伺うという(笑)。

── 御大に(笑)。DJ松永さんも挨拶や社交が苦手だと話していました。

そうなんですね。でもそういう部分を無理に直すというよりは、肯定もしていきたいんですよね。「挨拶が出来ないんです、社交が苦手なんです」という前提があって、それをなんとかしたい、というのも大事かも知れないけど、「結局ダメでした」というのを結果として受けとめてあげられるような。

── 「出来ない」という部分も、その人の個性とするいうか。

それに近いかも知れないです。テレビだとそういう企画があったら、絶対に成功に持っていかないといけないのかも知れないけど、ラジオでは「出来ませんでした」というのも、その人の魅力として伝わるだろうし、それも正解にしたいんです。それから構成としては、リスナーと繋がる放送にしたいと思っています。他局でパーソナリティを務めていた番組でも、リスナーからのメールや手紙を通して、コミュニケーションが取れるような構成をとっていました。

── 尾崎さんがラジオにハマったキッカケになったような、「自分にだけ話しかけてくれるような関係性」というか。

この番組でも、そういったレスポンスがあったり、リスナーと繋がっているような感覚になれると、すごく嬉しいです。加えて「ACTION」では、アシスタントの幸坂理加さんという話し相手だったり、ゲストの方やニュース、世の中の動きなど、話すテーマも広がると思うので、そこで対話が出来れば、僕がパーソナリティを務める火曜日なりの、新しい切り口が生まれるのかなと思います。だからありのままの自分でパーソナリティを務めて、そこから広がりを生みたいです。

尾崎 世界観(おざき せかいかん)

1984年11月9日生 東京都出身
4人組ロックバンド「クリープハイプ」のボーカル・ギター。多くの人から言われる「世界観が」という曖昧な評価に疑問を感じ、自ら尾崎世界観と名乗るようになる。2012年にメジャーデビューし、日本武道館公演を行うなど、シーンを牽引する存在に。半自伝的初小説『祐介』(2016)、エッセイ『苦汁100%』(2017)、『苦汁200%』(2018)合わせて10万部を突破。押韻などの言葉遊び、そして比喩表現を用いた文学的な歌詞は、高く評価される。また、ニュース番組の密着や、バラエティ番組にも多く出演。AERAの表紙を飾るなど、活躍の幅を広げている。



4月1日(月)スタート!
TBSラジオ 新番組「ACTION」

月〜金曜日 15:30〜17:30
パーソナリティ:【月】宮藤官九郎、【火】尾崎世界観、【水】DJ松永(Creepy Nuts)、【木】羽田圭介、【金】武田砂鉄
アシスタント:幸坂理加

よりワクワクする明日がくるように。
より楽しい日々が過ごせるように。
よりよい社会になるように。

この番組は、パーソナリティ、ゲスト、スポンサー、リスナーたちが「やってみた/やってみたい」という様々な「ACTION」を持ち寄り、呼びかけ、連鎖していくプラットフォーム。

なんでも受け身じゃつまらない!「やってみたい」を「やってみる」情報エンタテインメントプログラムです。